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新興国ニュース

<新興国eye>タイ中銀、政策金利0.50%維持を決定―14会合連続

2022-02-10 10:21:00.0

 タイ中央銀行は9日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を過去最低水準の0.50%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。

 中銀は20年の2月会合で政策金利を0.25ポイント引き下げたあと、3月20日の緊急会合で、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の悪影響によりタイ経済のリセッション(景気後退)懸念が強まったとして、追加で0.25ポイント引き下げた。その後、5月に20年で3回目となる利下げを実施したが、20年6月に現状維持に転換。据え置きはこれで14会合連続となる。

 中銀は会合後に発表した声明文で、「オミクロン株の保健衛生上のリスクは限定的で、経済の下ブレリスクは緩和しており、タイ経済は引き続き回復する可能性は高い」としたが、「依然として、今後のコロナ感染拡大リスクを注視する必要がある。また、インフレ加速リスクを注視する必要があるものの、継続的な金融緩和政策は経済成長を支えるのに役立つと考えて現維持を決めた」としている。

 タイ経済の見通しについては、「21年のタイ経済の成長率は前回予想(0.9%増)を上回る見通しで、輸出の増加や渡航規制の早めの緩和に伴う外国人旅行者の増加により、22年も回復し続ける可能性がある」としたが、「景気回復はまだら模様で、特に観光セクターはコロナ禍前の水準を下回っており、ぜい弱だ」とし、慎重な見方を変えていない。中銀は前回会合で22年と23年の成長率見通しをそれぞれ3.4%増(従来予想は3.9%増)と4.7%増としている。

 インフレ見通しについては、「22年のインフレ率は前回予想(1.7%上昇)よりも高くなる可能性が高く、年前半には物価目標レンジ(1−3%上昇)を上回る可能性がある」との見方を示した。実際、1月のCPI(消費者物価指数)は前年比3.23%上昇だった。ただ、中銀は、「22年と、それ以降の中期のインフレ率は物価目標のレンジ内に収まる」と見ている。

 今後の金融政策については前回会合時と同様、「物価の安定を維持し、持続可能で潜在的な経済成長を支援し、金融の安定を維持することを目的とした金融政策の枠組みの下で、景気回復を支援することに重点を置いている」とした上で、「経済の見通しに影響を与える、コロナ感染拡大や世界のエネルギー価格、インフレ高騰に伴う価格転嫁などを注視し、必要に応じ、追加の金融政策措置を講じる用意がある」としている。

 次回会合は3月30日に開催される予定。

<関連銘柄>
 タイSET<1559>、アジア債券<1349>、上場EM債<1566>、
 上場MSエマ<1681>、アセアン50<2043>
提供:モーニングスター社