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<新興国eye>カンボジア中銀のデジタル通貨が日経優秀製品・サービス賞を受賞
2022-01-28 12:41:00.0
カンボジアの中央銀行(中銀)であるカンボジア国立銀行が開発したCBDC(中央銀行発行のデジタル通貨)の「バコン」が、21年日経優秀製品・サービス賞の最優秀賞に選ばれました。日経優秀製品・サービス賞は、21年で40回目となります。
今回の受賞製品では、人工知能(AI)を活用することで、機器やサービスを大きく変革するようなものが目立ったとのことです。また、新型コロナウイルス禍が長期化するなか、新たな生活者ニーズを捉えたものも多かったとしています。
「バコン」は、カンボジア国立銀行が開発したアジア初のCBDCであり、20年10月に正式に運用が始まりました。世界中の中銀がCBDCの研究や実証実験に乗り出すなか、いち早く実用化して注目を集めました。スマートフォンを使って決済や送金ができるため、国民の銀行口座保有率が低いカンボジアで、誰もが金融サービスを受けられる「金融包摂」につながると期待されていると分析しています。
カンボジアは高度にドル化された経済であるため、バコンが自国通貨リエル、ドルの両方に連動する点も評価されています。バコンの開発においては日本のブロックチェーン(分散型台帳)企業、ソラミツ社が深く関わっています。
日系企業も関わって開発された「バコン」が、日経優秀製品・サービス賞を受賞したことは大変大きな意義があることだと見られます。カンボジアでは、電子支払や電子送金などが日本よりも便利で安価に実行可能となっており、ITやフィンテックの分野で、先進国に追いつき追い越していくことが期待されます。
【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。
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