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<新興国eye>タイ中銀、政策金利0.5%に据え置き―オミクロン株を景気減速リスクと判断
2021-12-23 13:51:00.0
タイ中央銀行は22日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を過去最低水準の0.50%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。
中銀は20年の2月会合で政策金利を0.25ポイント引き下げたあと、3月20日の緊急会合で、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の悪影響により、タイ経済のリセッション(景気後退)懸念が強まったとして、0.25ポイント引き下げた。その後、5月に20年で3回目となる利下げを実施。20年6月、現状維持に転換した。据え置きはこれで13会合連続。
中銀は会合後に発表した声明文で、政策金利を据え置いたことについて、「タイ経済は引き続き回復している」としたが、「オミクロン株の感染拡大は景気見通しの下ブレリスクとなる」との懸念を示した上で、中銀は継続的な金融緩和政策が経済成長を支援するのに役立つと考え、現維持を決めた」としている。
タイ経済の見通しについて、中銀は、「21年は前年比0.9%増(前回予想時は0.7%増)となった」とした上で、22年と23年の成長率をそれぞれ3.4%増と4.7%増と予想したが、「オミクロン株の発生が22年初頭のタイ経済に影響与え、感染封じ込め措置の強化などが景気下ブレリスクとなり、悪影響が予想より深刻、かつ、長期化する可能性がある」とし、22年の成長率見通しを前回予想時の3.9%増から3.4%増に下方修正した。
インフレについては、「インフレ率は世界的なエネルギー価格の上昇により一時的に加速している」との判断を示した上で、「景気回復が鈍く、雇用と労働者の所得が低迷しているため、(賃上げ交渉とタイトな労働市場からの)第2ラウンド効果(賃金上昇によるインフレ加速)の可能性は低いままだ」とし、インフレ抑制より景気支援に政策の重点を置いていることを改めて強調した。中銀は21年から23年までのインフレ率見通しをそれぞれ1.2%上昇と1.7%上昇、1.4%上昇と予想し、中期的には物価目標のレンジ内にとどまると見ている。
今後の金融政策については、「物価の安定を維持し、持続可能で潜在的な経済成長を支援し、金融の安定を維持することを目的とした金融政策の枠組みの下で、引き続き景気回復を支援することに重点を置く」とした上で、「経済見通しと物価上昇を注視し、必要に応じ、追加の金融政策措置を講じる用意がある」とした。
次回会合は22年2月9日に開催される予定。
<関連銘柄>
タイSET<1559>、アジア債券<1349>、上場EM債<1566>、
上場MSエマ<1681>、アセアン50<2043>
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