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<新興国eye>ハンガリー中銀、0.30ポイント追加利上げと量的金融政策終了を決定
2021-12-15 10:57:00.0
ハンガリー中央銀行は14日の金融理事会で、主要政策金利であるベース金利(準備預金への付利金利)を0.30ポイント引き上げ、2.40%とすることを決めた。市場予想の0.40ポイント利上げを下回った。
また、他の政策金利についても0.30−0.80ポイント引き上げ、ベース金利の上下幅(コリドー)の下限を示す翌日物預金金利を2.40%、上限を示す翌日物有担保貸出金利と7日物有担保貸出金利もそれぞれ4.40%とした。新金利は15日から適用される。
さらに、QE(量的金融緩和)を終了することも決めた。市場予想通りだった。ただ、中銀は会合後に発表した声明文で、「国債市場の安定した流動性は、将来の金融政策を有効に伝達させるために極めて重要だ」とした上で、「引き続き国債市場の流動性の動向を注視し、必要に応じ、時折、対象を絞った国債の買い入れを実施する。市場の安定性を維持するため、介入する準備がある」とし、調整的な国債買い入れを実施したい考え。また、「買い入れた国債は満期まで保有する」とし、バランスシートの縮小開始には否定的な考えを示した。
中銀は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の沈静化による経済活動の再開でインフレが加速し始めたことを受け、6月会合でベース金利だけを約10年ぶりに0.30ポイント引き上げ、他の金利は据え置いた。7月、8月、9月、10月と前回11月16日会合で、すべての政策金利を同率引き上げ、11月30日の緊急会合ではベース金利以外の金利を引き上げている。ベース金利の引き上げでは、これで7会合連続となり、利上げ幅は計1.80ポイントに達した。
中銀は追加利上げを決めたことについて、「インフレ率は11月に前年比7.4%上昇(10月は6.5%上昇)、コアインフレ率も同5.3%上昇となり、今後数カ月でさらに加速し、商品相場やエネルギー価格、運賃の上昇、サプライチェーンの寸断により、22年半ばまでに6%上昇近くになる」と指摘。その上で、前回会合時と同様、「堅調な労働市場が今後、力強い賃金の伸びとより高いインフレ環境と相まって、インフレ期待の高まりや第2ラウンドのインフレ加速リスクにつながる可能性がある」とし、インフレの先行きに強い警戒感を示している。
ただ、中期的なインフレ見通しについては、「われわれの積極的な利上げや、パンデミックと外部のインフレ環境の影響が弱まるにつれて、22年下半期から減速する。インフレ率は22年第4四半期に中銀の物価目標の許容範囲に戻り、23年上期に3.0%上昇の物価目標に達する」とし、22年のインフレ率を4.7−5.1%上昇、23年から物価目標と一致すると予想している。
金融政策の見通しについては、前回会合と同様、「今後、インフレ率が持続的に物価目標(3.0%上昇)の水準で安定し、インフレ見通しの上ブレ・下ブレの両リスクが金融政策のタイム・ホライズン(時間軸)で均衡するまで利上げサイクルを続ける」とし、利上げ継続の可能性を示した。
景気見通しについては、21年GDP(国内総生産)見通しを6.3−6.5%増(前回会合時の6.5−7.0%増)、22年も4.0−5.0%増(同5.0−6.0%増)と下方修正した。
次回の金融政策決定会合は22年1月25日に開かれる予定。
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提供:モーニングスター社




