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新興国ニュース

<新興国eye>ブラジル中銀、政策金利を1.50ポイント引き上げ―次回会合で同率利上げ示唆

2021-12-10 11:28:00.0

 ブラジル中央銀行は8日の金融政策決定委員会で、最近の急速なインフレ上昇を受け、期待インフレの上昇ペースを抑制するため、政策金利(セリック)である翌日物金利誘導目標を1.50ポイント引き上げ、9.25%にすることを全員一致で決めた。市場予想通りだった。

 中銀はインフレの急加速を受け、21年3月会合で15年7月以来、5年8カ月ぶりに利上げに転換。5月と6月は各0.75ポイント、8月は1.00ポイント、10月は1.50ポイントの利上げを実施したが、今回も10月と同率の大幅引き上げを決めた。7会合連続の利上げとなり、これで3月以降の利上げ幅は計7.50ポイントに達した。

 中銀は会合後に発表した声明文で、「インフレ率は依然として高く、物価は全体指数とコア指数の両方が予想以上に高くなっている。また、コアインフレ率も物価目標の許容レンジを超えている」とした上で、「インフレ見通しに対するリスクは上ブレ・下ブレの両リスクがあるが、パンデミックを受けた財政肥大化によりインフレ期待が上昇し、インフレ率は経済予測の標準シナリオをオーバーシュートするリスクがある」とし、前回会合時と同様、インフレ加速懸念を強調した。

 その上で、前回会合時と同様、「追加利上げは、金融政策が波及する一定の期間内(22年と23年の一部を含む)にインフレ率が物価目標に収束させる見通しと合致する。物価の安定の目標を損なうことなく、雇用の最大化と経済の平準化(経済の急変動の抑制)に寄与する」とした。

 オミクロン株の感染拡大については、「先進国の景気回復ペースの不確実性を一段と高める」、「(米国など)一部の先進国がインフレ急加速への警戒感を強めており、(ブラジルなど)新興国経済に逆風が吹いている」と新たな景気リスクになるとみている。

 最新の10月IPCA(拡大消費者物価指数)は前年比10.67%上昇と、9月の同10.25%上昇から加速し、16年1月以来5年9カ月ぶりの高い伸びとなった。中銀は今回の会合で、標準シナリオのインフレ見通しを21年は10.2%上昇(前回会合時は9.5%上昇)、22年は4.7%上昇(同4.1%上昇)、23年は3.2%上昇(同3.1%上昇)と、いずれも引き上げ、21年が一時的に急加速すると見ている。

 今後の金融政策については「インフレ加速の見通しや長期のインフレ期待の上昇リスクを考えると、金融引き締めを禁止領域にまで大きく進めることは適切であり、ディスインフレ(物価上昇率の鈍化)のプロセスと物価目標近辺でのインフレ期待が確実になるまで、この戦略を続ける」とした上で、前回会合時と同様、「次回会合では今回の利上げ決定と同規模の調整を予想している」と22年2月の次回会合で1.50ポイントの追加利上げを示唆した。

 中銀は今回の会合で、標準シナリオでの政策金利の見通しを21年は9.25%(前回会合時は8.75%)、22年は11.75%(同9.75%)、23年は8.00%(同7.00%)とし、いずれも前回予想を引き上げたが、市場では中銀は22年1−3月期に政策金利を11.50%にまで引き上げると予想している。

 次回の金融政策決定会合は22年2月1−2日に開かれる予定。

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提供:モーニングスター社