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新興国ニュース

<新興国eye>トルコ大統領、中銀の金融緩和政策を支持

2021-12-01 14:34:00.0

 トルコのエルドアン大統領は11月29日、中央アジアのトルクメニスタンを訪問後の機中で記者会見し、最近の通貨トルコリラの急落の原因となったトルコ中央銀行の追加利下げ決定について、「私はいつも低金利を主張してきており、金利はもっと低くすべきだと繰り返し言っている」と述べ、中銀の金融緩和政策を支持する考えを改めて強調した。地元紙デイリー・サバ(電子版)が伝えた。

 また、同大統領は、最近のリラ安の進行について、「トルコ経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映していない」と不満を示した上で、国営銀行を通じ、投資を拡大することにより、経済の底上げを図りたい考えを明らかにした。他方、同大統領は最近の急激なリラ売りの原因を究明するため、為替操作の観点からトルコ国家監察委員会(SSC)に調査開始を命じたとの憶測が流れている。

 トルコリラは、トルコ中銀が11月18日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を16.00%から15.00%に1.00ポイント引き下げて以降、ドルに対して急落し始めており、市場では中銀による利下げサイクルは急激なリラ安を進行させる誤った政策との見方を強め、利上げサイクルに戻るべきとの声が上がっている。

 中銀は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)からの景気回復による急速なインフレ上昇を抑制するため、20年9月から利上げサイクルに入り、利上げ幅が20年以降で計10.75ポイントに達したため、21年4月から8月まで5会合連続で政策金利を据え置いたが、9月会合で利上げが行き過ぎたとして、20年5月以来、1年4カ月ぶりに利下げに転換。11月会合で3会合連続の利下げを決めている。

 中銀は前回11月18日の会合で、追加利下げについて、「上期(1−6月)は世界景気が回復し、新型コロナワクチン接種率の上昇にもかかわらず、デルタ株は世界景気の見通しに対する下ブレリスクとなっている」と指摘し、景気を支援するためとしている。

 最近のインフレ上昇については、「食料と輸入物価、特にエネルギー価格の上昇、サプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)など供給サイドの要因によって引き起こされている」とし、イフレ加速は一過性で終わるとの見方を維持している。最新の10月インフレ率は前年比19.89%上昇と高水準となっている。

 その上で、「(通貨トルコリラの下落やインフレ加速が続く中で)政策金利の引き下げ余地が狭められており、12月で利下げサイクルを終了する」とし、次回12月会合で利下げを打ち切る考えを示した。

 ただ、同大統領は会見で、今後の中銀の金融政策について、「私は金利の引き上げを擁護したことは一度もない。今も擁護しないし、これからも擁護しない。この問題で妥協することは決してない」とし、金融引き締めへの転換(利上げ)を許さない考えを強調した。

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提供:モーニングスター社