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<新興国eye>マレーシア中銀、政策金利を据え置き―景気判断を上方修正
2021-09-10 12:27:00.0
バンク・ネガラ・マレーシア(中銀)は9日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルスの感染拡大による経済・社会規制の段階的解除が進む中、景気を支援するため、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を過去最低の1.75%に据え置くことを決めた。市場予想通りだった。
中銀は20年の1月会合で「物価安定と経済成長の上昇軌道を確実にするための予防的措置」として、8カ月ぶりに利下げを再開したが、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が始まった3月に0.25ポイントの追加利下げを実施。その後も5月と7月にも4会合連続で利下げし、利下げ幅は計1.25ポイントに達している。金利据え置きは20年9月から始まり、これで7会合連続となる。
中銀は会合後に発表した声明文で、景気の見通しについて、「新型コロナの感染拡大を抑制するための全国的なロックダウン(都市封鎖)が経済成長の勢いを弱めていたが、最近の経済・社会規制の緩和により、部分的にその悪影響が緩和し、景気回復が再開に向かう」とし、前回会合時から景気判断を上方修正した。
また、「経済成長の見通しには規制緩和の遅れや再開など、依然として下ブレリスクがある」とし、懸念を示したが、前回会合時に使われた「景気見通しについては依然、かなりの下ブレリスクがある」との文言から「かなり」の部分が削除された。中期的には、「一段と規制緩和が進み、ワクチン接種の急速な普及と強い外需に支えられ、22年にかけて経済成長の勢いが下支えられる」との前回会合時の見方を据え置いている。
インフレ見通しについては、「年初来のインフレ率は全体指数が平均で2.3%上昇となっており、21年は2−3%上昇となる見通し。コアインフレ率も21年は0.5−1.5%上昇となる見通し」とした上で、「コアインフレ率は22年もやや低い伸びを維持する」と見ており、最近のインフレ加速は一時的との判断を示している。
金融政策の見通しについては、「(現在の)金融政策のスタンスは適切で、金融緩和となっている」としたものの、「パンデミックの見通しが不透明なことを考えると、今後の金融政策スタンスは新たなデータや情報、インフレと景気の見通しに対するリスクを勘案して決められる」との見解も併せて示している。その上で、前回会合時と同様、「景気回復を持続させる環境を作るため、適切な金融政策手段を講じることにコミットする(積極的に関わる)」とし、今後、大きな変動が起きた場合、金融緩和を一段と強める可能性を示唆した。
次回の会合は11月3日に開かれる予定。
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