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<新興国eye>カンボジアのCBDC「バコン」、マレーシアのメイバンクも参加
2021-08-27 11:14:00.0
8月11日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)とマレーシアの最大手銀行であるメイバンクは、NBCのCBDC(中央銀行が発行するデジタル通貨)「バコン」を利用した海外送金を開始したと発表し、式典を開催しました。バコンとしては、初の海外送金パートナーとなります。
メイバンクのモバイルアプリから、バコンのeウォレットにドル建ての即時送金が可能となりました。今のところ、マレーシアからカンボジア向けの送金だけが可能で、カンボジアからマレーシア向けの送金はまだできません。1回の送金上限は、2500ドル(約27万円)ですが、手数料は1回当たり10マレーシアリンギ(約260円)と格安です。さらに、21年12月末までは、この10リンギの手数料も免除するキャンペーンを実施中です。
マレーシアでは、カンボジアからの出稼ぎ労働者が多数働いています。NBCのチア・スレイ副総裁は、「マレーシアで働いているカンボジア人(多くは女性)からカンボジアにいる家族への送金が、簡単・即時・低コストで可能になる」と述べています。
CBDCが海外送金に使用可能になるのは、世界初ではないかと見られます。カンボジアではしがらみが少ないことから、こうした最新フィンテック技術の開発・導入が可能であるという利点があります。こうした最新技術の活用によって、カンボジアが先進国に追いつき追い越していく事例がますます増えていくことが期待されます。
【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。
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