youtube fund_beginer fund_search fund_look

新興国ニュース

<新興国eye>ハンガリー中銀、政策金利を0.30ポイント引き上げ―市場予想通り

2021-06-23 10:22:00.0

 ハンガリー中央銀行は22日の金融理事会で、主要政策金利であるベース金利(準備預金への付利金利)を過去最低水準の0.60%から0.30ポイント引き上げ、0.90%とすることを決めた。他の政策金利については、ベース金利の上下幅(コリドー)の下限を示す翌日物預金金利をマイナス0.05%に、また、上限を示す翌日物有担保貸出金利と7日物有担保貸出金利もそれぞれ1.85%に据え置いた。市場予想通りだった。新金利は23日から適用される。

 中銀は新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的大流行)の景気への悪影響や金融市場の混乱を抑えるため、20年4月7日の臨時会合で、ベース金利のコリドーの上限を示す翌日物有担保貸出金利と7日物有担保貸出金利をいずれも0.90%から1.85%に引き上げた。これは銀行が資金を中銀に預けるよりもインターバンク市場で積極的に運用(貸し出し)することを促し、市場の流動性供給を高めることを狙った措置。その後、20年の6月と7月にベース金利だけを各0.15%、2会合連続で引き下げたが、8月以降、すべての金利を前回5月会合まで据え置いた。今回の会合でベース金利だけが約10年ぶりに引き上げられ、他の金利は11会合連続で据え置かれた。

 中銀は会合後に発表した声明文で、ベース金利を引き上げたことについて、前回会合時と同様、「われわれの使命は、物価を安定させ、金融市場の混乱を防ぎ、政府の経済政策を支えることだ」とした上で、「5月のインフレ率は前年比5.1%上昇、コアインフレ率も同3.4%上昇と伸びが加速し、経済の再開により、インフレ加速リスクが浮上してきた」とインフレ懸念を一段と強めた。

 インフレについては、「インフレ率は21年末までの大半にわたり、われわれの物価上昇の許容レンジを超える可能性が高い。4−6月期に急伸したあと、今夏には4%上昇に鈍化するが、鈍化ペースは想定よりゆっくりとなる。それ以降は再び、伸びが加速する」との見方を示した上で、21年のインフレ見通しを4.1%上昇と、前回3月予想時点から引き上げた。22年は前半がベース効果で許容レンジを超えるが、半ば以降は金融政策効果により、物価目標(2−4%上昇)で安定するとみている。

 今後の金融政策については、「われわれは物価の安定を維持することにコミットする(積極的に関わる)。物価安定を確実にするため、また、インフレ加速リスクを防ぎ、インフレ期待を抑制するため、利上げサイクルを開始した」とし、政策スタンスを金融引き締めに転換したことを明らかにした。その上で、「インフレ見通しやインフレ加速リスクの動向を注視し、さらなる金融引き締めが必要かどうか検討する」と追加利上げに含みを残している。

 市場では中銀は経済状況を見ながら、四半期ごとに1回の利上げを実施する可能性が高いとみており、9月までにベース金利が1.50%に引き上げられると予想している。

 次回の金融政策決定会合は7月27日に開かれる予定。

<関連銘柄>
 上場EM債<1566>
提供:モーニングスター社