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新興国ニュース

<新興国eye>インド準備銀行、政策金利据え置き―7−9月期国債買い入れ増額を決定

2021-06-07 09:32:00.0

 インド準備銀行(RBI)は4日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルスの感染再拡大による経済への悪影響を抑制し、景気回復を支援するため、流動性調節ファシリティ(LAF)の主要政策金利であるレポ金利(RBIの市中銀行への翌日物貸出金利)を4.00%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。

 LAFのリバースレポ金利(市中銀行のRBIへの預金金利)も3.35%に、市中銀行が資金ひっ迫時にRBIから政府債を担保に資金を借りることができる流動性供給スキーム「MSF(マージナル・スタンディング・ファシリティー)」と公定歩合もそれぞれ4.25%に据え置いた。

 RBIは新型コロナのパンデミック(感染症の世界的大流行)の深刻な悪影響がインド経済に及ぶ恐れがあるとして、20年3月27日の緊急会合で1年1カ月ぶりに利下げ(0.75ポイント)に転じ、5月22日の緊急会合で2会合連続の利下げ(0.40ポイント)を決め、利下げ幅は計1.15ポイントに達した。金利据え置きは、前回4月会合に続いて6会合連続となる。

 RBIは会合後に発表した声明文で、現状維持を決めたことについて、前回会合時と同様、「今回の現状維持の決定は経済成長を支える一方で、インフレ率を中期の物価目標の4%上昇(レンジは2−6%上昇)の達成を目指すというわれわれの目的と合致する」とした。

 その上で、「新型コロナの第2波感染拡大により、短期の経済見通しの変更(下方修正)が余儀なくされた。サプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)や小売業の利益率を高めるため、緊急の政策介入が必要となっている。こうした観点から財政、金融、セクター別の政策を総動員し、景気回復と日常への復帰を加速化させる必要がある。物価目標の達成と、新型コロナの経済への悪影響を緩和し、経済成長を回復させ、持続的な成長が可能になるまで金融緩和スタンスを継続する」とした。

 また、シャクティカンタ・ダスRBI総裁は前回会合で、景気を支援するため、量的金融緩和(QE)措置として、4−6月期に1兆ルピーの国債買い入れを行う方針を示し、4月16日から開始したが、今回の会合では7−9月期にも1兆2000億ルピーの買い入れを決めた。これまでRBIは20年度に3兆ルピーの買い入れを実施している。

 景気見通しについては、「農村部は過去最高の豊作が見込まれるが、新型コロナの感染拡大が景気下ブレリスクとなっている。一方、都市部は感染拡大で需要が落ち込んでいる。ただ、世界景気の強い回復で輸出セクターが下支えされている。今後数カ月でワクチン接種が加速化し、経済の正常化が早められる」との見方を示した。

 その上で、RBIは21年度(21年4月−22年3月)のGDP(国内総生産)見通しを前会合時の前年比10.5%増から同9.5%増に下方修正した。四半期別の見通しについては21年度第1四半期(4−6月)の見通しを前年比18.5%増(前回予想は26.2%増)、第2四半期(7−9月)を同7.9%増(同8.3%増)、第3四半期(10−12月)を同7.2%増(同5.4%増)、第4四半期(22年1−3月)を同6.6%増(同6.2%増)と予想している。ちなみに、20年度(20年4月ー21年3月)の成長率は7.3%減だった。

 インフレ見通しについては21年度を前年比5.1%上昇と予想。四半期別の見通しについては21年度第1四半期を同5.2%上昇(前回予想は5.2%上昇)、第2四半期を同5.4%上昇(同5.2%上昇)、第3四半期を同4.7%上昇(同4.4%上昇)、第4四半期を同5.3%上昇(同5.1%上昇)と予想。RBIは声明文で、前回会合時と同様に、「インフレ率の全体指数は上ブレリスクと下ブレリスクの両方の影響を受ける可能性が高い」とした。

 次回の金融政策決定会合は8月4−6日に開かれる予定。

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提供:モーニングスター社