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<新興国eye>チェコ中銀、政策金利を据え置き―8会合連続
2021-05-07 12:31:00.0
チェコ国立銀行(中央銀行)は6日の金融政策決定会合で、政策金利の2週間物レポ金利を過去最低水準の0.25%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界大流行)が欧州で再拡大する中、景気を支援する。
中銀は20年の2月会合で、19年5月以来9カ月ぶりに利上げ(0.25ポイント)を再開したものの、パンデミック(第1波感染拡大)による経済への悪影響が強まったことを受け、翌3月16日に緊急会合を開き、急きょ0.50ポイント引き下げた。その後、3月27日の通常会合でさらに0.75ポイント、5月会合でも同率の大幅引き下げを決めた。この3会合連続の利下げにより、下げ幅は計2.00ポイントに達したことから、利下げの効果を見守るため、6月会合から政策金利の据え置きに転じた。これで据え置きは8会合連続となる。
市場では、最近のインフレ率が物価目標の2%上昇にまで低下してきたものの、まだ中銀の経済予測を超えており、インフレ加速リスクがあることを踏まえ、中銀は早ければ4−6月期、または7−9月期に利上げに踏み切り、年内に0.25ポイントの小幅利上げを3回実施すると予想している。
中銀は会合後に発表した声明文で、国内のインフレ状況について、「インフレ率は最近、2%上昇の物価目標の水準に低下したが、今後数四半期は燃料価格の上昇や下期の食品物価の上昇、さらには年末の(公共料金など)政府統制物価の上昇により、インフレ率が再び上昇する」と懸念を示した。今回の会合で発表された最新の四半期インフレ報告書では21年のインフレ率は2.7%上昇と、前回予想(2.5%上昇)よりも伸びが加速すると予想している。22年は2.4%上昇と伸びが鈍化するものの、前回予想(2.2%上昇)を上回っている。
景気見通しについては、「今後数カ月でワクチン接種による集団免疫が徐々に進み、経済活動が再開され、家計と企業の景況感が同時進行で改善する」との見通しを示したものの、「チェコ経済は依然、パンデミックの悪影響を受けている」とした。最新の経済予測でも21年のGDP(国内総生産)見通しを1.2%増と、前回予想の2.2%増から下方修正した。22年は4.3%増と急回復する見通しで、前回予想の3.8%増を上回っている。
今後の金融政策については、「経済予測によると、市場金利は当初、金融緩和の状況を続ける必要性が緩和し、落ち着いた動きとなるが、21年半ばごろから市場金利が上昇し始める。22年から経済活動が一段と回復する見通しや、国内外の景気回復により物価上昇圧力がかなり高まるため、市場金利は21年半ばごろから上昇する」との見解を示した。
中銀の最新の経済予測によると、3カ月物PRIBOR(プラハ銀行間取引金利)で見た市場金利の見通しは21年が0.7%と、前回予想と変わっていないが、年内に3回の利上げを想定している。22年は1.6%と、前回予想の1.5%をやや上回った。利上げ開始時期は感染拡大が収まるタイミングや景気回復の動向に左右される見通しで、次の経済予測の発表予定の8月から利上げ開始の議論が始まるとみられている。
次回の会合は6月23日に開かれる予定。
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提供:モーニングスター社




