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<新興国eye>マレーシア中銀、政策金利を据え置き―引き続き利下げ温存
2021-03-05 16:28:00.0
バンク・ネガラ・マレーシア(中銀)は4日の金融政策決定会合で、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を過去最低の1.75%に据え置くことを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大が鎮静化し、政府がロックダウン(都市封鎖)の規制緩和に動き出す中、過去4回の利下げが景気を刺激していると判断した。
据え置きは市場の大方の予想通りだったが、一部では21年に入り感染が再拡大し、政府が1月13日からほぼ全国的なロックダウンに踏み切ったことを受け、今回の会合で0.25ポイントの利下げを予想する向きもあった。
中銀は20年の1月会合で「物価安定と経済成長の上昇軌道を確実にするための予防的措置」として、8カ月ぶりに利下げを再開したが、新型コロナのパンデミック(感染症の世界的大流行)が始まった3月に0.25ポイントの追加利下げを実施。その後も5月と7月にも4会合連続で利下げし、利下げ幅は計1.25ポイントに達している。金利据え置きは20年9月以降、これで4会合連続。04年の統計開始以降で過去最低水準となっている。
政策金利を据え置いたことについて、「マレーシア経済は新型コロナの感染防止策や金融・経済支援策が講じられる中、世界需要と官民両セクターの消費支出の回復により、21年4−6月期から回復が予想される」とした上で、「今の金融政策スタンスは適切で、かつ、金融緩和的となっている」と過去4回の連続利下げや経済支援策の効果を見守る考えを示した。
景気回復の見通しについては、「1月のロックダウンの再導入の悪影響が1−3月期の成長率に及ぶものの、パンデミックが最も厳しかった20年4−6月期ほど大きくない。国内でのワクチン接種が景況感や経済活動を押し上げる」とやや楽観的な見方を維持した。
ただ、「パンデミックの見通しが不透明なことを考えると、景気の先行き見通しは下ブレリスクを受けやすい。また、国内外のワクチン接種にも(ワクチンの供給や変異ウイルスなど)新たな問題が起こる可能性がある」とした上で、「景気回復を持続させることを可能にする環境を作るため、適切な金融政策手段を講じることにコミットする(積極的に関わる)」と今後、大きな変動が起きた場合、金融緩和を一段と強める可能性を示唆した。
次回の会合は5月6日に開かれる予定。
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