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<新興国eye>カンボジア・プノンペンのごみ収集、地域別に3社が落札
2021-02-19 12:28:00.0
カンボジアの首都プノンペンのごみ収集業務に関する入札手続き等が完了し、新たに3社によって地域別に収集業務が開始されることとなり、2月5日に式典が開催されました。19年10月に、フン・セン首相は、プノンペンでのごみ問題は、交通渋滞や駐車場不足と並ぶ大きな問題と指摘し、「ごみ処理の能力に課題があるシントリ社による独占的ごみ収集態勢を抜本的に見直すことが不可欠」として、関係省庁に対応するよう指示していました。
プノンペン都により選定された3社は、シンガポール系の800スーパー、中国系企業、地場のシントリとなりました。ルッセイケオ、トゥールコーク、チョロイチョンバー等のプノンペン北部の第1ゾーンは800スーパーが、ダウンペン等中心部の第2ゾーンは中国系企業が、チャムカーモン、バンケンコン等南部の第3ゾーンはシントリが担当します。
シンガポールのごみ収集・処理会社800スーパーは、現地企業GAEAウェイスト・マネジメントと設立した合弁会社で請け負ったとのことです。受注額は明らかになっていません。契約期間は10年で、合弁会社は固形廃棄物を収集し、中継施設に輸送する業務を担当します。回収物は最終的に埋め立てに利用されます。
800スーパーは、シンガポール国家環境庁からごみ収集事業者として免許を交付されている3社のうちの1つであり、GAEAはシェムリアップ、コンポントム、バンテイメンチェイ、カンポットの各州でごみ収集事業を手掛けています。同社は今回の受注を機に、シンガポールで培った効率の高いごみ収集事業のノウハウをカンボジアで生かしたいとしており、GPSを使ったごみ収集車管理システムをプノンペン事業で導入するとのことです。
東京をはじめとして、先進国でもごみ処理問題は、都市の重要課題です。カンボジア政府が本腰を入れてこの問題に対処しようとする姿勢は評価されます。また、外国企業の進んだシステムを取り入れようとしていることも大いに評価されます。今後の継続的努力が期待されます。
【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。
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