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新興国ニュース

<新興国eye>タイ中銀、政策金利を据え置き―6会合連続

2021-02-04 11:33:00.0

 タイ中央銀行は3日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を過去最低水準の0.50%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。

 中銀は20年の2月会合で0.25ポイント引き下げたあと、3月20日に緊急会合を開き、新型コロナのパンデミック(感染症の世界的大流行)の悪影響により、タイ経済のリセッション(景気後退)懸念が強まったとして、政策金利を0.25ポイント引き下げた。その後の3月25日の定例会合では据え置いたが、5月会合で、パンデミックの悪影響が一段と強まったとして20年で3回目となる、0.25ポイント再利下げした。この結果、2月以降の利下げ幅が計0.50ポイントに達し、政策金利も過去最低のゼロ金利水準となったことから、6月会合で現状維持に転換。これで据え置きは6会合連続となる。

 中銀は現状維持を決めたことについて、「新型コロナ感染再拡大と感染拡大防止策がタイ経済に短期的な影響を及ぼしているが、タイ経済は引き続き回復している」としたが、「依然として景気の先行きの見通しは不確実で、景気下ブレリスクがある」とした上で、「タイ経済は今後も低金利政策による支援を必要とする。将来、適切、かつ、最も効果的なタイミングで行動するため、限られた政策金利の調整余地を残すことを決めた」と前回同様、金融緩和の効果を見守りながら、景気動向を注視し、再利下げの余地を温存した。

 中銀は今回の会合でも景気の下ブレリスクを指摘したが、中銀が前回会合時に発表した最新の経済予測では、21年のGDP(国内総生産)見通しは3.2%増、22年は4.8%増となっている。

 通貨バーツの為替相場については、「バーツの対ドル相場は他のアジア地域の通貨と一致した動きを示している」とした上で、「為替相場の進展を注視し、適切な追加措置が必要かどうか検討する」と前回に引き続きバーツ高への懸念を示した。バーツは外国からの投資資金の流入増により対ドルで上昇しており、こうしたバーツ高がタイの輸出を抑制し、景気回復に悪影響を与えることが懸念されている。

 今後の金融政策については、「政府の景気対策と政府機関との政策協調が景気回復を支えるためには極めて重要だ」とした上で、「われわれの金融政策は引き続き緩和スタンスを維持しなければならない」と当面は金融緩和を維持する考えを示した。また、「さまざまな景気リスクや政府の財政支援措置、特に国内外の新型コロナ感染拡大を注視し、必要に応じ、追加の金融政策手段を取る用意がある」とし、再利下げの可能性に含みを持たせた。さらに、「パンデミックの悪影響を受けているセクターに対し、適切なタイミングで流動性を潤沢に供給する政策が必要だ」とし、政策金利以外の政策手段の必要性を指摘した。

 次回会合は3月24日に開催される予定。

<関連銘柄>
 タイSET<1559>、iS新興国<1362>、アジア債券<1349>、
 上場EM債<1566>、上場MSエマ<1681>、アセアン50<2043>
提供:モーニングスター社