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<新興国eye>トルコ中銀、追加利上げを決定―利上げ幅は想定以上
2020-12-25 10:44:00.0
トルコ中央銀行は24日の金融政策決定会合で、インフレを抑制するため、主要政策金利である1週間物レポ金利を2.00ポイント引き上げ、17.00%とすることを決めた。利上げは市場予想通りだったが、利上げ幅は市場予想の1.50ポイントを超えた。
中銀は9月会合で新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的大流行)による経済への悪影響が薄れ、景気回復ペースが速まったため、インフレが加速し始めたとして、18年9月以来2年ぶりに2.00ポイント利上げした。10月会合では据え置かれたが、ナジ・アーバル新総裁となった前回11月会合で、一段とインフレを抑制するため、政策金利を4.75ポイント引き上げた。今回の2.00ポイントの追加利上げを含めると、20年の利上げ幅は計8.75ポイントに達した。
中銀は会合後に発表した声明文で、追加利上げについて、「強い内需や通貨トルコリラ安による輸入物価上昇効果、輸入食品やコモディティー(国際相場商品)の価格上昇、期待インフレ率の上昇が引き続き、企業の価格設定行動やインフレの先行き見通しに悪影響を与えている」とし、今後、インフレが加速するとの懸念を示した。その上で、「インフレ見通しに対するリスク(インフレ上ブレリスク)を消し、インフレ期待を抑制し、ディスインフレのプロセス(インフレの鈍化基調)を回復するため、強力な金融引き締め措置を講じることを決めた」とした。
その上で、「インフレ率の恒久的な低下が達成されるまで、金融引き締め政策を続ける」とし、「インフレ率の恒久的な低下は、カントリーリスクプレミアム(国家リスクに対し追加的に求められる上乗せ金利)を引き下げ、また、ドル化の流れを逆転させ、外貨準備高の増大と金融コストの低下を引き起こすことにより、マクロ経済と金融市場の安定に好影響を与える」との文言を残した。
中銀が利上げキャンペーンに入った背景の一つに、トルコリラの下落の進行による輸入物価の上昇がインフレ上ブレリスクとなっていることがある。トルコ統計局が3日発表した11月CPI(消費者物価指数)は前年比14.03%上昇と、10月の11.89%上昇から伸びが加速した。市場の一部では21年上期にインフレ率が13−15%上昇となり、早い段階で2.00ポイントの追加利上げがあると見ている。
今回の追加利上げを受け、トルコリラは政策決定直後、ドルに対し、0.7%上昇し、1ドル=7.5925リラとなった。
次回の金融政策決定会合は21年1月21日に開かれる予定。
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提供:モーニングスター社




