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<新興国eye>ハンガリー中銀、政策金利を据え置き―5会合連続
2020-12-16 10:50:00.0
ハンガリー中央銀行は15日の金融理事会で、主要政策金利である3カ月物固定預金金利(ベース金利)を過去最低の0.60%に据え置くことを決めた。他の政策金利についても、ベース金利の上下幅(コリドー)の下限を示す翌日物預金金利をマイナス0.05%、上限を示す翌日物有担保貸出金利と7日物有担保貸出金利を各1.85%と、いずれも据え置いた。
中銀は新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的大流行)の景気への悪影響や金融市場の混乱を抑えるため、4月7日の臨時会合で、ベース金利のコリドーの上限を示す翌日物有担保貸出金利と7日物有担保貸出金利をいずれも0.90%から1.85%に引き上げた。これは銀行が資金を中銀に預けるよりもインターバンク市場で積極的に運用(貸し出し)することを促し、市場の流動性供給を高めることを狙った措置。その後、6月と7月にベース金利だけを各0.15%、2会合連続で引き下げた。据え置き決定は8月以降、これで5会合連続となる。
中銀は会合後に発表した声明文で、政策金利を据え置いたことについて、前回会合時と同様、「われわれの使命は、物価を安定させ、金融市場の混乱を防ぎ、政府の経済政策を支えることだ」とした上で、「現在のマネタリー・コンディション(金融環境)は物価や金融市場を安定させ、景気回復を持続させることに寄与していると判断した」とした。また、「現在のように情勢が急変するときには、政策金利をゼロ金利の水準から安全な距離を置くことが重要だ」と緊急時の利下げ余地を残す必要性を指摘している。
インフレ見通しについては、「11月のインフレ率が前年比2.7%上昇、コアインフレ率は同3.3%上昇となった。インフレ率は9月からディスインフレ(物価上昇率の鈍化)リスクが強まっており、20年のインフレ率は3.4%上昇と、9月四半期インフレ報告書で示された経済予測をやや下回る可能性が高い」との見通しを示した。
また、「21年のインフレ率は年初のたばこ税増税やベース効果により、春は一時的に約4%上昇に加速するが、ディスインフレ効果がしばらく続き、21年のインフレ率は3.5−3.6%上昇となる可能性が高い。その後、22年には物価目標(3%上昇)に収束する」とした。
その上で、「景気回復や金融市場の混乱によるインフレ上昇を注視する。もし、インフレ見通しに政策の変更が正当化されるほどの変化が現れた場合、適切な手段を講じる用意がある」とし、前回会合時と同様、インフレが加速した場合、金融引き締めに転換する可能性を示している。
景気見通しについては、「新型コロナの第2波感染拡大受けた感染阻止の規制措置により、ハンガリーの経済活動は10−12月期に再び弱まる可能性が高い」とし、その上で、20年のGDP見通しについて、マイナス6.0−6.5%と、前回会合時のマイナス5.1−6.8%から下方修正した。また、中銀は、「経済活動は21年4−6月期から正常に戻り始め、21年はプラス3.5−6.0%になる」と予想したが、これも前回予想時のプラス4.4−6.8%から下方修正した。22年はプラス5.0−5.5%と予想している。
次回の金融政策決定会合は21年1月26日に開かれる予定。
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提供:モーニングスター社




