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新興国ニュース

<新興国eye>カンボジア・プノンペン商業銀行の社債、流通市場でも取引開始

2020-12-11 12:05:00.0

 11月24日、カンボジア証券取引所に上場しているプノンペン商業銀行の社債が、初めて同取引所の流通市場で取引されました。カンボジア証券取引所には6社の社債が上場されていますが、社債のほとんどは機関投資家が長期保有しているため、これまで流通市場で売買されることがありませんでした。

 プノンペン商業銀行は、20年4月と10月の2回に分けて社債を発行しました。額面価格10万リエルで40万口ずつ起債し、計800億リエル(約21億円)を調達していました。いずれも発行条件は利率が年6.5%、償還期間が3年で主幹事は台湾系証券会社ユアンタ・セキュリティーズ(カンボジア)でした。取引所によりますと、今回は4月発行のプノンペン商業銀行の社債4万口(額面価格10万リエル)が年利4.49%、価格10万5309リエルで取引されたとのことです。

 今回の取引では社債の金利が低下(価格は上昇)しましたが、これは昨今の金融市場で金利が低下していることを反映しているものと見られます。なお、発行時に購入し、今回売却した投資家は、現時点では利益を得たものと見られます。

 カンボジアのような途上国では先進国の金融市場のように活発な取引がなく、市場での金利決定・参照機能が不十分となっています。今回のように、債券が取引所で透明性を高めて取引されることはカンボジアの金融市場の活性化と適正化に欠かせないものであり、今後の取引増加が期待されます。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社