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新興国ニュース

<新興国eye>マレーシア中銀、政策金利を据え置き―景気下ブレリスクを指摘

2020-11-04 11:07:00.0

 バンク・ネガラ・マレーシア(中銀)は3日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的流行)の勢いが再び強まり、部分的な経済活動の規制が導入される中、過去の利下げが景気を刺激しているとして、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を過去最低の1.75%に据え置くことを決めた。市場の大方の予想通りだったが、一部では0.25ポイントの再利下げを予想していた。

 政策金利はこれまで過去最低だった、世界的な金融危機となった09年当時の2.00%をさらに下回り、04年の統計開始以降で過去最低となっている。

 中銀は20年に入り、1月会合で「物価安定と経済成長の上昇軌道を確実にするための予防的措置」として、8カ月ぶりに利下げを再開したが、パンデミックが始まった3月に0.25ポイントの追加利下げを実施。その後も5月と7月と、4会合連続で利下げし、利下げ幅は計1.25ポイントに達していた。金利据え置きは前回9月会合に続いて、これで2会合連続。

 中銀は政策金利を据え置いたことについて、「今の金融政策スタンスは適切で、かつ、金融緩和的となっている。これまでの1.25ポイントの利下げが今後も景気に刺激を与え続ける」と過去4回の連続利下げの効果を見守る考えを示した。

 マレーシア経済は国内外のパンデミック封じ込め対策により、4−6月期に20年超ぶりの大幅マイナス成長となったが、5月初め(4日)以降の段階的な経済活動の再開により、4−6月期を景気の谷として、その後は回復に向かい始めている。

 景気回復の見通しについては、「20年度の成長率は当初の経済予測通りに進み、21年度には経済活動は一段と改善する」との見方を維持した。

 ただ、「最新の経済指標は7−9月期の経済活動が顕著に改善していることを示しているものの、新型コロナ感染再拡大を阻止するための経済活動の規制導入が10−12月期の景気回復の勢いに悪影響を与える可能性がある。一部産業ではパンデミック前の状況を下回り、景気回復はまだら模様となる」との可能性を示唆した上で、「国内外のパンデミックの先行きは不透明で、依然、経済見通しには下ブレリスクがある」との見方を据え置いた。

 マレーシアのモハメド経済相も9月後半から新型コロナウイルスの感染再拡大が景気回復の下ブレリスクとなっており、新たな経済活動の規制により、10月と11月のマレーシア経済が打撃を受ける可能性があると警戒している。

 このため、中銀は声明文で、今後の金融政策について、「景気回復を持続させることを可能にする環境を作るため、適切な金融政策手段を講じることにコミットする(積極的に関わる)」とし、今後、大きな変動が起きた場合、金融緩和を強める可能性を示唆した。

 次回会合は21年1月19−20日に開かれる予定。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社