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新興国ニュース

<新興国eye>インド準備銀行、政策金利を据え置き―21年まで金融緩和継続へ

2020-10-12 09:56:00.0

 インド準備銀行(RBI)は9日の金融政策決定会合で、流動性調節ファシリティ(LAF)の主要政策金利であるレポ金利(RBIの市中銀行への翌日物貸出金利)を4.00%に据え置くことを全員一致で決定。市場の予想通りだった。

 また、RBIはLAFのリバースレポ金利(市中銀行のRBIへの預金金利)も3.35%に、市中銀行が資金ひっ迫時にRBIから政府債を担保に資金を借りることができる流動性供給スキーム「MSF(マージナル・スタンディング・ファシリティー)」と公定歩合もそれぞれ4.25%に据え置いた。

 RBIは新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的流行)の深刻な悪影響がインド経済に及ぶ恐れがあるとして、3月27日の緊急会合で1年1カ月ぶりに利下げ(0.75ポイント)に転じ、5月22日の緊急会合でも2会合連続の利下げ(0.40ポイント)を決め、利下げ幅は計1.15ポイントに達している。金利据え置きは前回8月会合に続いて2会合連続。

 RBIは会合後に発表した声明文で、現状維持を決めたことについて、「インフレ率はここ数カ月、許容レンジを上回っているものの、これはサプライチェーンの寸断によるもので、今後数カ月で経済活動が再開し、サプライチェーンも回復し、経済が正常化すれば、その悪影響は消える」と判断し、政策金利を据え置いたとしている。その上で、「インフレ上昇圧力が緩和するのを待ち、経済成長を促進するために必要な手段を講じる余地を活用する」とし、インフレが持続的に落ち着いた段階で、景気回復を促進するため、利下げを再開する考えを示した。ダスRBI総裁も会合後の会見で、「新型コロナ感染の封じ込めから景気回復に焦点を移す必要がある」と述べている。

 インフレ率はサプライチェーンの寸断を反映し、主に食料品の物価が大きく上昇している。7−8月は前年比6.7%上昇と、物価目標(4%±2%)を超えた。

 ただ、インフレ見通しについて、RBIは、20年7−9月期は6.8%上昇、下期(20年10月−21年3月)は4.5−5.4%上昇、21年4−6月期は4.3%上昇と、伸びが減速すると予想している。

 また、RBIは初めて、「景気の最悪期が終わった可能性がある」とした上で、「景気を持続的に回復させるため、必要な限り、金融緩和スタンスを少なくとも21年まで続ける」ことを決めた。市場では年度末(21年3月)までに、あと0.50−0.75ポイントの利下げがあるとみている。

 今後の景気見通しについては、20年度(20年4月−21年3月)GDP(国内総生産)をマイナス9.5%と予想している。20年4−6月期は前年比マイナス23.9%だったが、7−9月期はマイナス9.8%に改善し、10−12月期はマイナス5.6%、21年1−3月期にプラス0.5%、21年4−6月期もプラス20.6%と急回復すると予想している。

 また、ダス総裁はパンデミック対策の非伝統的手段として、3月から開始した資産買い入れによる金融システムへの潤沢な流動性供給も必要に応じ、流通市場で公開市場操作(OMO)を通じて実施する考えも明らかにした。買い入れ規模は2000億ルピー(約2895億円)で、従来の1000億ルピーの2倍となる。債券市場では供給過剰が問題となっており、その解決策ともなる。

 次回会合は12月2−4日に開かれる予定。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社