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新興国ニュース

<新興国eye>新型コロナで厳しい状況のカンボジア観光業界、4月の訪問客99%減

2020-06-26 11:04:00.0

 カンボジア観光省は、20年4月の観光報告書を発表しています。20年4月のカンボジアへの訪問客数は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、対前年同月の53万7656人から99.1%減少し4841人になりました。

 空港別では、プノンペン3088人(対前年同月比98.3%減)、シェムリアップ26人(同99.9%減)、シアヌークビル632人(同98.8%減)となっています。観光客が激減しているシェムリアップが特に減少しています。

 国別では、1位は中国で3031人(同98.5%減)、2位タイ1157人(同96.0%減)、3位韓国174人(同98.9%減)、4位日本84人(同99.5%減)となっています。

 20年には、海外からの訪問客数700万人を目指すとしていましたが、新型コロナの影響で、その達成は不可能になったものと見られます。

 カンボジア観光省のトン・コン大臣は、20年のカンボジア訪問外国人数は約7割減、国内旅行者数も約5割減になるとの予測を示しています。旅行者数の大幅な落ち込みにより、観光業界は約30億ドル相当の売上高を失うことになるとしています。

 20年1−4月の外国人旅行者数は、前年同期比52%減の116万67人となっています。観光部門ではこれまでに2956社が事業を休業しており、4万5405人が失業したとのことです。

 観光は、カンボジアのGDP(国内総生産)の12%程度を占める重要な産業です。新型コロナの影響を最も大きく受けていることに加え、その回復には数年を要するとの見方も出ています。

 カンボジア政府は、観光業向けの優遇政策も打ち出している一方で、防疫措置など水際対策の有料化といった観光復活に大きく水を差す政策も取っており、観光業界からは落胆の声が上がっています。周辺国では段階的な出口政策が始まりつつあり、カンボジアも状況を見つつ観光客受け入れに向けた段階的規制緩和を着実に実施し始めることが期待されます。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

◎当該記事は外部執筆者により作成されたものです。記事は執筆者が信頼できると判断したデータなどにより作成いたしましたが、その正確性などについて保証するものではありません。

提供:モーニングスター社