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新興国ニュース

<新興国eye>インド準備銀行、0.40ポイント追加利下げ―コロナ危機受け景気支援で

2020-05-25 09:55:00.0

 インド準備銀行(RBI)は22日、6月3−5日の通常会合に先立って臨時会合を開き、新型コロナウイルス(COVID−19)のパンデミック(感染症の世界流行)によるインド経済への悪影響を抑制し、景気回復を支援するため、流動性調節ファシリティ(LAF)の主要政策金利であるレポ金利(RBIの市中銀行への翌日物貸出金利)を0.40ポイント引き下げ、4.00%とすることを決めた。利下げは2会合連続。

 利下げは全員一致だった。ただ、利下げ幅を巡り、5人の委員が0.40ポイントを支持したのに対し、1人の委員が0.25ポイントを主張した。

 LAFのリバースレポ金利(市中銀行のRBIへの預金金利)も0.40ポイント引き下げて3.35%に、市中銀行が資金ひっ迫時にRBIから政府債を担保に資金を借りることができる流動性供給スキーム「MSF(マージナル・スタンディング・ファシリティー)」と公定歩合もそれぞれ0.40ポイント引き下げて4.25%とした。

 RBIは19年2月に、1年半ぶりに0.25ポイントの利下げに転換し、19年だけでも10月まで5会合連続の利下げを実施した。その結果、利下げ幅は計1.35ポイントに達した。同12月に利下げ効果を見るため、現状維持とし、20年に入っても2月に据え置きを決めた。しかし、その後の新型コロナウイルスのパンデミックによる深刻な悪影響がインド経済に及ぶ恐れがあるとして、前回3月27日の緊急会合で5カ月ぶりの利下げに踏み切った。今回の利下げで、利下げ幅は計1.15ポイントとなった。

 RBIは会合後に発表した声明文で、追加利下げを決めたことについて、「インフレ率が物価目標(4%±2%)のレンジ内にとどまる限り、新型コロナウイルスの経済への悪影響を緩和し、景気を回復させるため、必要な限り緩和的スタンスを維持することを全員一致で決めた」との認識を示している。

 ダスRBI総裁は今後の景気見通しについて、「需要の減少と供給の寸断により、今年上期(1−6月)の経済活動が抑制される。今年度(20年4月−21年3月)のGDP(国内総生産)は引き続きマイナス成長となる見通しだ。ただ、下期(20年10月−21年3月)からは成長の勢いがやや高まる」とした。

 インフレの見通しについては、「原油や金属、産業資材などの下落や需要低迷によるコアインフレ率への下押し圧力などにより、インフレ率は下期までに物価目標を下回る可能性が高い」としている。

 今後の利下げの余地については、「インフレ率はサプライチェーンの寸断が修復され、緩やかとなっていることから、景気後退懸念に取り組むための政策余地(利下げ余地)を残してあとで使うより、今使う必要がある」と追加利下げに含みを残している。市場では今年度末までに、あと0.50−0.75ポイントの利下げがあるとみている。

 また、RBIは3月会合で、ロックダウン(都市封鎖)による企業の運転資金の借り入れ負担を軽減するため、全ての銀行に対し、企業向けタームローン(証書貸付)の元本と利息の分割返済を6月1日まで3カ月間猶予するモラトリアム(一時停止)を導入し、その期間中はデフォルト(債務不履行)と見なさない措置を決めたが、この措置をさらに8月31日まで3カ月間延長することも決めた。

 次回会合は6月3−5日に開かれる予定。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社