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<新興国eye>カンボジア精米所でハイブリッド発電、21年稼働へ
2020-05-22 12:04:00.0
再生エネルギー事業のアウラグリーンエナジー(青森市)と太陽光パネル製造のWWB(東京)は、カンボジアの精米工場で、もみ殻を使ったバイオマス火力と太陽光のハイブリッド発電を21年に稼働させる計画です。発電した電力は主に精米工場で使うほか、余剰分はカンボジア電力公社に販売します。この事業は、温暖化ガスの二酸化炭素(CO2)排出量を世界規模で削減するため環境省が実施している「二国間クレジット制度」に採択され、日本政府から約1億1000万円が補助されます。CO2排出量を年間約1881トン削減する計画です。
本事業の発電能力はバイオマス火力0.5メガワット、太陽光1.0メガワットの合計1.5メガワット、総事業費は約4億円とのことです。カンダール州にある精米企業AKR社が運営する精米工場で、精米時に排出されるもみ殻を使ったバイオマス火力発電施設を建設するとともに太陽光発電のパネルを設置し、消費電力が多い昼間と少ない夜間など変動する電力消費に応じてハイブリッド発電で電力を安定供給するシステムです。
また、発電所にはアウラグリーンエナジーなどが開発した余剰電力蓄電システムを導入し、発電した電力を無駄なく使用します。米粉麺製造工場のエネルギーとしてバイオマス発電の廃熱も利用する計画です。
日本の優れた環境技術がカンボジアで活用され、環境対策と経済開発がWin−Winで達成されることは大きな意義があります。カンボジアには3万を超える精米所があると言われており、今回実施される発電システムが全土に普及することも期待されます。
【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。
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