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<新興国eye>インドネシア中銀、市場予想に反し政策金利据え置き
2020-05-20 12:00:00.0
インドネシア中央銀行(BI)は19日の理事会で、主要政策金利の1週間物リバースレポ金利を、18年4月以来の低水準である4.50%に据え置くことを決めた。据え置きは前回4月会合に続いて2会合連続。また、過剰流動性を吸収するための翌日物預金ファシリティー金利(FASBIレート)は3.75%、翌日物貸出ファシリティー金利は5.25%に据え置いた。
中銀は19年7月から同10月まで4会合連続で利下げを実施。その後は20年1月会合まで3会合連続で現状維持としていたが、新型コロナウイルス(COVID−19)のパンデミック(感染症の世界流行)を受け、景気を刺激するため、2月、3月と2会合連続で各0.25ポイント、計0.50ポイント引き下げていた。
同国の1−3月期GDP(国内総生産)伸び率が前年比2.97%増と、19年ぶりの低い伸びに鈍化し、4−6月期もが経済や通貨ルピアに及んでいる中で、パンデミックの悪影響を強く受け、マイナス圏に一段と鈍化する見通しのため、市場では0.25ポイントの小幅利下げ予想が大勢となっていた。ただ、一部では中銀が5月1日からの預金準備率の引き下げの効果を見るため、据え置くとの見方もあった。
中銀は会合後に発表した声明文で、現状維持を決めたことについて、前回会合時と同様、「インフレ圧力が低下していることから追加利下げの余地があること、また、インドネシア経済、特に今年の成長を支援するため、われわれは追加利下げの必要性があると考えているが、世界の金融市場の先行きが不透明な現状では、外部環境の安定(通貨ルピア相場の安定)を見ていく必要がある」と述べ、追加利下げについてはルピア相場の今後の動向を見て判断したい考えを示した。
中銀はルピア相場の安定を目指し、3月会合で経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映した水準となるよう市場介入を強めるほか、銀行システムへのルピア流動性の潤沢供給のため、SBN(短期国債)のレポ取引(売り戻し条件付)の期間を12カ月に延長すること、さらには、通貨スワップの頻度を週3回から毎日に引き上げることなどを決めている。
また、声明文で、ルピア相場について、「5月18日時点でルピア相場は4月末時点に比べ5.1%回復したが、19年末時点からはまだ約6.52%も下落している。現在のルピア相場は経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)に比べて安すぎる」とした上で、「ルピア相場が市場メカニズムに従って、ファンダメンタルズを反映し、安定するよう引き続き施策を強めていく」と述べた。
インドネシア経済の見通しについて、「20年の成長率はパンデミックの悪影響を受け、マイナス圏に落ち込む」と予想したが、「21年からは世界景気の回復により経済成長は上向く」と楽観的に見ている。
次回の金融政策決定会合は6月17−18日に開かれる予定。
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