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新興国ニュース

<新興国eye>カンボジア、プノンペン商業銀行等が相次いで社債を発行・上場

2020-05-15 11:40:00.0

 足元のカンボジアでは、民間企業による社債の発行、カンボジア証券取引所への上場が相次いでいます。まず、商業銀行中堅のプノンペン商業銀行が社債を4月21日に上場しました。発行額は400億リエル(約10億5000万円)です。額面価格は10万リエルで、今回は40万口を発行しました。社債の利率は年6.5%、償還期間は20年4月10日から3年という条件です。新型肺炎の影響で、当初予定していた発行額800億リエルを2回に分けて発行することとし、今回の発行に続き6カ月以内に残額400億リエルを発行したいとしています。

 続いて、カンボジアの流通大手RMA(Cambodia)PLCが4月30日に上場しました。発行額は800億リエル(約21億円)です。利率は年5.5%、償還期間は20年4月9日から5年です。この社債は、カンボジアで初となる信用保証・投資ファシリティ(CGIF)保証が付されています。

 CGIFは、1990年代のアジア通貨危機への反省からASEAN+日中韓とアジア開発銀行が出資して2010年に設立されました。アジア債券市場育成イニシアティブの一環で、現地企業が発行する社債の保証を通じ、東南アジアの債券市場を育てて持続的な経済成長を後押しすることを目的としています。合計出資額は7億ドルで、日本は、国際協力銀行(JBIC)が2億ドルを出資しています。

 また、マイクロファイナンスのプラサックは、5月5日に社債を上場しました。発行額は、1272億リエル(約33億4000万円)です。金利は年7.5%、償還期間は3年です。この社債も信用保証・投資ファシリティの保証を受けています。なお、日系のSBIロイヤル証券が主幹事を務めています。

 社債の発行は、カンボジアの企業にとって有用な資金調達手法となりつつあります。債券市場の育成は、その国の金融システム全体の拡充・強化にもつながる重要な課題であり、カンボジア証券取引所の積極的な取り組みが期待されます。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社