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<新興国eye>カンボジア、新型肺炎問題で縫製労働者向け貸付等の返済猶予を検討
2020-03-27 11:57:00.0
新型肺炎の感染拡大の影響による縫製工場の操業停止等により労働者の一時帰休や解雇が始まっているため、カンボジアのフン・セン首相は3月9日、マイクロファイナンス機関と商業銀行に対し、困窮している縫製労働者の返済猶予を検討するよう要請しました。
新型肺炎の影響で中国からの原料供給が滞っていることなどから、カンボジアでは一部の縫製工場が操業を一時中止ないし縮小したりしています。このため、これらの工場で働く労働者は給与の減額や遅配に見舞われているとしています。フン・セン首相は、全国ですでに2万人近くがこうした状態にあると説明し、休職や失職を強いられた労働者は、融資返済を猶予されるべきだと述べ、マイクロファイナンス機関や商業銀行に対し、融資の全額または利子分の返済猶予を求めました。
カンボジア国立銀行(中央銀行)も3月5日、、新型肺炎による経済への打撃を緩和するため、中小企業、ホテル等の観光業、建設業、縫製・製靴業に対する融資の継続、新型肺炎の影響を受けている顧客に対する返済猶予などを検討するよう金融機関に要請しました。
3月9日、カンボジア銀行協会とカンボジアマイクロファイナンス協会はこれらの要請に全面的に協力することを全ての金融機関に求めるとの共同声明を発表しています。また、両協会は経済財政省及び中小企業銀行と協力し、中小企業を対象とした低利率の融資を提供していく努力を行っているとしています。
【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。
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