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新興国ニュース

<新興国eye>ブラジル中銀、全員一致で政策金利0.5ポイント追加引き下げを決定

2020-03-19 12:39:00.0

 ブラジル中央銀行は18日の金融政策決定委員会で、新型コロナウイルス(COVID−19)のパンデミック(感染症の世界流行)の悪影響を抑制し、景気を一段と刺激するため、政策金利(セリック)である翌日物金利誘導目標を0.50ポイント引き下げ、過去最低水準の3.75%とすることを全員一致で決めた。市場予想は0.25ポイントの引き下げだったため、サプライズとなった。

 中銀は18年5月、急激なレアル安が輸入物価を押し上げインフレを加速させるリスクが高まったとして、それまでの利下げ継続から現状維持に転換。19年6月まで10会合連続で現状維持を決めた。しかし、翌7月に景気回復ペースが鈍化する見通しが強まったため、18年3月以来1年4カ月ぶりに利下げに踏み切った。利下げは前回2月会合に続いて6会合連続となる。

 中銀は政策決定後に発表した声明文で、大幅利下げを決めたことについて、「基調インフレ率(コアインフレ率)は金融政策のタイム・ホライズン(20年と21年を含む時間軸)で物価目標(4%上昇)の達成が可能な水準で推移している」とインフレが抑制されるとの見通しを示した。一方、景気見通しについては、「最近の経済指標をみると、ブラジル経済は回復する過程にある」としたが、新たに「こうしたブラジルの経済活動に関するデータはコロナウイルスのパンデミックの悪影響を反映していない」との文言を付け加えた。

 コロナウイルスについては、「パンデミックが今後、世界景気を大きく減速させ、原油などのコモディティ(国際相場商品)の下落や、(株や債券などの)資産価格を大きく変動させる」とした上で、「こうした世界経済の先行き見通しは新興国にとって深刻な問題となる」とブラジル経済への悪影響が予想されるとの判断を示している。

 今後の金融政策については、「現在の環境は、今後の金融政策は慎重に進める必要性を示している」とした上で、「現時点では政策金利を新しい水準(3.75%)で据え置くことが適切と思われる」との見解を示した。ただ、「(インフレ見通しに対する)上ブレ・下ブレの両リスクの差が広がってきたと判断しており、今後の経済データは次の金融政策を決定する上で重要になってくる」、「現在の危機と戦うため、金融政策や為替相場、金融安定策を引き続き講じる」とも指摘し、景気悪化や金融市場が不安定になれば、追加の金融緩和措置を講じる用意があることを示した。

 中期のインフレ見通しについては、「インフレの見通しに対するリスクは両方向に存在する」とした上で、「経済の不活発による高水準のたるみ(生産設備や労働力などの余剰)はインフレ下ブレリスクとなる。もし、パンデミックがさらに悪化・長期化し、需要が低下すれば、このリスクは高まる」、「その一方で、金融政策(利下げ)による景気刺激が強まるか、または、改革の継続意欲が挫折すれば、リスクプレミアムが上昇し、インフレ上ブレリスクが高まる」と両リスクを注視している。

 次回の金融政策決定会合は5月5−6日に開かれる予定。

<関連銘柄>
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提供:モーニングスター社