新興国ニュース
<新興国eye>マレーシア中銀、政策金利を0.25ポイント追加引き下げ―市場予想通り
2020-03-04 11:18:00.0
バンク・ネガラ・マレーシア(中銀)は3日の金融政策決定会合で、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を0.25ポイント引き下げ2.50%とすることを決めた。市場の大方の予想通りだった。中国で発生した新型コロナウイルス(COVID−19)の世界的な感染拡大が続いており、景気を下支えするための利下げとしている。
中銀は19年3月まで7会合連続で政策金利を据え置いたあと、同5月に世界景気減速による輸出悪化など景気下振れリスクが強まったとして、2年10カ月ぶりに利下げに踏み切った。しかし、利下げは「調整」の範囲内とし、同7月から同11月まで3会合連続で現状維持を決めた。20年に入り、1月会合で「物価安定と経済成長の上昇軌道を確実にするための予防的措置」として、8カ月ぶりに利下げを再開し、これで2会合連続となる。
中銀は会合後に発表した声明文で、「利下げは、物価が安定している中、経済予測で示されている景気回復を支えるため、一段と金融緩和の環境をもたらすことを意図している」とした。
また、「世界経済を取り巻く環境は弱まっており、ウイルス感染拡大により、生産や旅行の活動が寸断され、金融市場ではリスク回避の動きが強まり混乱が生じている。特に目先、世界経済の減速リスクが高まっている」と指摘し、その上で、「追加の金融政策措置(利下げ)により、ウイルス感染拡大の経済への悪影響が緩和することが期待される」と述べている。
19年のマレーシア経済の成長率は前年比4.3%増の弱い伸びとなったが、見通しについては、「20年1−3月期の成長率がウイルス感染拡大の影響を受ける。特に観光と製造業のセクターへの悪影響が予想される」とした。また、「下期には政府の景気刺激策(2月27日、200億リンギの景気激策を発表)によって、景気が下支えられ、徐々に改善するが、ウイルス感染拡大の長期化やコモディティ(国際相場商品)関連セクターの弱い状況が景気下ブレリスクとなる」と懸念を示した上で、追加利下げに前向きな姿勢を示した。
市場は、ウイルス感染拡大が続けば、6−7月にも追加利下げが予想され、政策金利が世界的な金融危機当時の2.00%まで引き下げられる可能性があると見ている。
インフレの見通しについては、「20年のインフレ率の全体指数は平均でやや高めとなるが、緩やかな伸びとなる。コアインフレ率も経済活動の着実な拡大で支えられるものの、強い需要インフレ圧力がないため、伸びは一段と緩やかとなる」と楽観的な見方を据え置いた。
次回会合は5月5日に開かれる予定。
<関連銘柄>
ブルサKLC<1560>、iSエマジン<1582>、アセアン50<2043>、
アジア債券<1349>、iS新興国<1362>、上場EM債<1566>
提供:モーニングスター社




