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<新興国eye>アジア開発銀行、カンボジアの新しいパートナーシップ戦略を承認
2019-11-15 12:43:00.0
10月25日、アジア開発銀行(ADB)は、カンボジアに関する5カ年戦略である「国別パートナーシップ戦略 2019−2023」を承認しました。その目的は、人材、天然資源、インフラ、技術等への戦略的投資を促進する強力な組織を通じて、長期的にカンボジアの競争力向上を支援し、包括的開発を確かなものとしていくことにあります。
戦略には、4つの柱があります。「競争力と経済多様化の促進」「人材と生涯教育の強化」「グリーン・持続可能・包括的な開発の促進」「ガバナンスの改善」です。アジア開発銀行では、これらの優先課題に対して、政策提言の提供、改革支援、社会・環境セーフガードを含む組織強化、官・民の資金・専門知識の仲介、男女平等の促進等を通じて対処していくとしています。
戦略では、開発の現状、戦略の枠組み(以前の戦略の教訓、国家開発戦略、開発パートナーの役割、アジア開発銀行の戦略目標と実施プライオリティ、知識的支援のプライオリティ)、戦略の実施(財源の概要、実施のプライオリティ、結果のモニタリング、リスク)等について説明されています。
アジア開発銀行では、この戦略実施のための財源として、譲許的通常資本財源融資14億5100万ドル(約1580億円)を準備するほか、災害リスク削減融資(7500万ドル)、技術援助(毎年4800万ドル)を活用するとしています。
アジア開発銀行が、カンボジアの開発に果たす役割は大きいものがあり、この戦略に沿って支援が継続されることが期待されます。
【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。
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