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<新興国eye>タイ中銀、政策金利を0.25ポイント引き下げ
2019-11-07 11:11:00.0
タイ中央銀行は6日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を5対2の賛成多数で0.25ポイント引き下げ、1.25%とすることを決めた。2委員は利下げに反対し、現状維持を主張した。市場の予想は現状維持と利下げがほぼ半々だった。
中銀は15年4月まで2会合連続で利下げしたあと、同6月から据え置きに転じ、18年11月まで28会合連続で現状維持を決めたが、同12月に11年以来7年ぶりに利上げに踏み切った。その後、19年2月から6月まで4会合連続で現状維持を決めたが、同8月に0.25ポイント引き下げた。前回9月会合では現状維持を決めたが、今回は3カ月ぶりに年2回目の利下げを決めた。
中銀は利下げを決めたことについて、「タイ経済の成長率は(貿易摩擦や世界経済の減速などによる)輸出減少で内需と雇用が悪影響を受け、従来予想を下回る低い伸びとなり、また、一段と潜在成長率を下回る見通しだ」と景気の先行きを憂慮。インフレ見通しについては「インフレ率の全体指数は物価目標のレンジの下限を下回る見通し」とデフレ懸念を示した。その上で、「金融状況は依然緩和的だが、さらなる金融緩和スタンスが経済成長の持続に寄与し、全体のインフレ率が物価目標に向かって上昇するのに役立つ」とし、インフレ上昇と景気支援のため、利下げを決めたとしている。
また、タイ通貨バーツの上ブレ圧力が高まっていることについては、「バーツが主要通貨に対し上昇しており、外部環境の見通しが一段と不透明となる中で、タイ経済に相当な影響を及ぼす可能性がある」とし、今回の会合でもバーツ高の進行に懸念を示した。その上で、「バーツの上昇圧力を緩和するため、外為管理規制を緩和し、国外への資本流出を刺激することによりキャピタルフロー(国際資金フロー)のバランスを確保する措置を講じた」としている。ちなみに、「今後も為替相場や国際資金フローの動向を注視し、必要に応じ適切な措置を講じる」との文言は据え置いている。
今後の金融政策については、前回会合時と同様、「今後の経済成長やインフレ、金融安定の動向、それらの先行きに対するリスクを注視し、適切な金融政策を決める」とした。
次回会合は12月18日に開催される予定。
<関連銘柄>
タイSET<1559>、iS新興国<1362>、アジア債券<1349>、
上場EM債<1566>、上場MSエマ<1681>、アセアン50<2043>
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