youtube fund_beginer fund_search fund_look

新興国ニュース

<新興国eye>タイ中銀、政策金利を据え置き―全員一致で

2019-09-26 12:31:00.0

 タイ中央銀行は25日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を全員一致で1.50%に据え置くことを決めた。市場の大方の予想通りだったが、一部では0.25ポイントの追加利下げを予想する向きもあった。

 中銀は15年4月まで2会合連続で利下げしたあと、同6月から据え置きに転じ、18年11月まで28会合連続で現状維持を決めたが、同12月に11年以来7年ぶりに利上げに踏み切った。その後、19年2月から6月まで4会合連続で現状維持を決めた。しかし、前回8月会合で5対2の賛成多数により0.25ポイント引き下げている。

 中銀は会合後に発表した声明文で、現状維持の決定に関し、「タイ経済は(米中貿易摩擦による)輸出減少で内需が悪影響を受けており、それにより成長率は従来予想を下回る見通しだ。しかし、その一方で、インフレ率は物価目標のレンジの下限を下回る見通し」とした上で、「金融状況は依然緩和的だが、金融緩和スタンスが経済成長の持続に寄与し、全体のインフレ率が物価目標に向かって上昇するのに役立つ」と述べ、インフレを物価目標に収束させ、景気を下支えするためには現状維持が望ましいと判断した。

 今後の景気見通しについては、前回会合時と同様、「タイ経済は製品輸出が貿易相手国の景気後退や貿易摩擦により予想以上に減少しており、成長率は従来予測より減速する」と景気減速懸念を示した上で、「米中貿易摩擦の激化やタイの内需に影響を与える中国と先進国の景気見通し、さらには地政学リスクといった外部リスク要因を注視していく」としている。

 為替相場については、「バーツが主要通貨に対し上昇しており、貿易摩擦の先行きが一段と不透明となる中で、タイ経済に相当な影響を及ぼす可能性があると懸念している」と前回同様にバーツ高の進行がタイ経済に悪影響を与えるとして懸念を示した。その上で、「今後、為替相場や資金流入の動向を注視し、必要に応じ適切な追加措置を講じる」との文言を据え置いた。

 今後の金融政策については、前回会合時と同様、「今後の経済成長やインフレ、金融安定の動向、それらの先行きに対するリスク、特に貿易摩擦による影響を引き続き注視し、適切な金融政策を決める」とした。

 また、今回の会合で最新の9月経済見通しを明らかにした。それによると、19年の成長率は前回6月発表時点の3.3%増から2.8%増に、20年も3.7%増から3.3%増に、いずれも下方修正。特に、輸出は、19年が前回予想時点の0.3%増から2.3%減に、20年も3.9%増から2.3%増に、いずれも下方修正した。

 インフレ見通しについては、コアインフレ率は19年が前回予想時点の0.7%上昇から0.6%上昇に引き下げられた。20年は前回と同じ0.9%上昇となっている。インフレの全体指数については、19年が1%上昇から0.8%上昇に引き下げられ、ディスインフレ(物価上昇率の鈍化)が一段と強まる見通し。20年は1%上昇で変わらずとした。

 次回会合は11月6日に開催される予定。

<関連銘柄>
 タイSET<1559>、iS新興国<1362>、アジア債券<1349>、
 上場EM債<1566>、上場MSエマ<1681>、アセアン50<2043>
提供:モーニングスター社