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新興国ニュース

<新興国eye>インドネシア中銀、想定外の0.25ポイント追加利下げを決定

2019-08-23 10:20:00.0

 インドネシア中央銀行(BI)は22日の理事会で、世界経済減速によるインドネシア経済への悪影響を避けるため、主要政策金利の1週間物リバースレポ金利を0.25ポイント引き下げ5.50%とすることを決め、即日実施した。市場の大方の予想は現状維持だった。

 また、中銀は過剰流動性を吸収するための翌日物預金ファシリティー金利(FASBIレート)を4.75%に、翌日物貸出ファシリティー金利を6.25%に、いずれも同率引き下げられ、即日実施された。

 中銀は17年10月から18年4月まで7会合連続で政策金利を据え置いたが、同5月ごろからルピア安が急速に進行したため、ルピア安と国内からの資金流出の阻止を狙って、5月の定例会合と同30日の臨時会合に続いて、6月、8月、9月、11月と18年だけで計6回の利上げを実施。利上げ幅は計1.75ポイントに達した。18年12月からは据え置きに転じ、6月まで7会合連続で据え置いたが、前回7月会合で18年11月以来8カ月ぶりに利下げに踏み切った。利下げはこれで2会合連続となる。

 中銀は会合後に発表した声明文で、追加利下げを決めたことについて、「19年のインドネシア経済の成長率は5.0−5.4%増の中心値(5.2%増)を下回り、その後、20年までに5.1−5.5%増の中心値(5.3%増)に加速する見通しだ」とした。

 その上で、「利下げは世界経済減速の悪影響を受けインドネシア経済の成長の勢いを守るための予防措置として、また、海外からの国内金融資産への投資を呼び込む目的とも合致する」とし、さらには、「利下げはインフレが物価目標の中心値(3.5%上昇)を下回る低水準になるとの見通しとも合致する」と指摘。追加利下げが世界経済減速の悪影響からインドネシア経済を守る先制措置であることを強調した。

 金融政策の見通しについては、「銀行貸し出しを刺激し、経済成長のための流動性を拡大するため、金融緩和的なマクロ・プルーデンス政策(金融システムの安定を目指した政策)を維持する」、「期待インフレ率が低いことや外部リスク要因が安定していること、さらには、経済成長の勢いを高める必要性に鑑みて、引き続き金融緩和的なポリシーミックス(複数の経済政策手段の一体運営)を講じる」とし、利下げに頼らず金融規制の緩和策など政策ミックスを進める考えを示した。

 市場の一部では、中銀が声明文で追加利下げに言及しなかったとして、年内の利下げは限定的とみている。一方、中銀は年末までに4回(過去2回の利下げを含めると、あと2回)の利下げで政策金利を5.00%にまで引き下げるとの見方もある。

 インフレの見通しについて中銀は、「7月のインフレの全体指数は前年比3.32%上昇と、6月の同3.28%上昇からやや加速したが、コアインフレ率も依然低く抑制されている」とし、前回会合に続いて楽観的な見方を示した。その上で、中銀は19年のインフレ率が物価目標の中心値を下回り、20年には物価目標のレンジ(2−4%上昇)内に抑制されると予想している。

 一方、過去の連続利上げの根拠となっていた通貨ルピア相場の下落懸念については、「8月21日時点でルピアは18年12月末時点に比べ0.98%高となっている」とし、その上で、前回会合時と同様、「ルピア相場は市場原理に従って、今後も安定的に推移する」とルピア安懸念は後退しているとの見方を示した。

 次回の金融政策決定会合は9月18−19日に開かれる予定。

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提供:モーニングスター社