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<新興国eye>タイ中銀、予想外の利下げ―2委員が利下げに反対
2019-08-08 13:44:00.0
タイ中央銀行は7日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を0.25ポイント引き下げ1.50%にすることを決めた。委員会メンバー5対2の賛成多数での決定。市場の大方の予想は金利据え置きで予想外の利下げだった。
15年4月まで2会合連続で利下げしたあと、同6月から据え置きに転じ、18年11月まで28会合連続で現状維持を決めたが、同12月に11年以来7年ぶりに利上げに踏み切った。その後、19年2月から前回6月会合まで4会合連続で現状維持を決めていた。
中銀は利下げを決めたことについて、「タイ経済は(米中貿易摩擦による)輸出減少で内需が弱まり始めており、成長は鈍化し従来予想を下回る。その一方で、インフレ率は物価目標のレンジの下限を下回る見通しだ」とした上で、「金融状況は依然緩和的だが、さらなる金融緩和により経済成長が持続し、全体のインフレ率も物価目標に向かって上昇するのに役立つと判断した」と述べている。
ただ、今回の会合では2委員が利下げに反対した。その理由については、「すでに金融政策は緩和的となっている。こうした状況で再利下げすれば、金融安定リスクを高め、経済成長を支えることにはならない。また、(緊急時に備え)利下げ余地を残しておく必要もある」と2名の委員が主張したことを明らかにしている。
今後の景気見通しについては、前回会合時と同様、「タイ経済は製品輸出が貿易相手国の景気後退や貿易摩擦により従来予想より減少し、成長率がこれまでの予測より緩やかになる」とし、景気減速懸念を示した。その上で、「米中貿易摩擦の激化やタイの内需に影響を与える中国と先進国の景気見通し、さらには地政学リスクといった外部リスク要因を注視していく」としている。
また、為替相場については、通貨バーツ高の進行がタイ経済悪影響を与えかねないとして懸念を示した。その上で、「今後、為替相場や資金流入の動向を注視し、必要に応じ適切な追加措置を講じる」と述べている。
今後の金融政策については、前回会合時と同様、「今後の経済成長やインフレ、金融安定の動向、それらの先行きに対するリスク、特に貿易摩擦による影響を引き続き注視し、適切な金融政策を決める」とした。
次回会合は9月25日に開催される予定。
<関連銘柄>
タイSET<1559>、iS新興国<1362>、アジア債券<1349>、
上場EM債<1566>、上場MSエマ<1681>、アセアン50<2043>
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