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<新興国eye>トルコ中銀、25日会合で2.5ポイント超の大幅利下げか―エコノミスト予想
2019-07-25 11:27:00.0
トルコ中央銀行が25日に開く金融政策決定会合において、主要政策金利である1週間物レポ金利を現行の24.00%から一気に2.50ポイント以上引き下げると、多くのエコノミストが予想している。地元紙デイリー・サバ(電子版)が24日伝えた。インフレが抑制され、通貨リラ高が進行していることから、金融政策スタンスを景気刺激にシフトするとみているようだ。
利下げ幅の予想については、ロイター通信の調査によると、今月初めの時点で18人のエコノミストは2.00ポイントを予想していた。しかし、今回の直近予想ではさらに上回る大幅利下げが予想されている。
今回の金融政策決定会合は、エルドアン大統領が6日にムラート・チェティンカヤ総裁を電撃解任したのを受け、後任の新総裁に任命されたムラート・ウイサル前副総裁の下で初めて開かれる。
中銀は前回6月会合まで7会合連続で政策金利を据え置いており、25日会合で利下げが決まれば15年2月以来4年5カ月ぶりとなる。
また、エコノミストは、中銀は25日会合での大幅利下げを機に、利下げサイクルに入ると予想している。市場では19年末時点の政策金利を20.00%と予想しており、さらに一部では、17.00%以下になるまで利下げが継続されるとの見方もある。
エルドアン大統領は14日の地元放送局ハベルチュルクのインタビューで、「19年末までにインフレ率を現在の15%超の上昇率から1ケタ台の伸びに引き下げることを目指す。また、金利水準についても年末までに達成すべき目標を設定している」とした上で、「われわれはこれ(金利水準)を大幅に引き下げる」と述べている。
ウイサル中銀総裁も15日の記者会見で、「最近のインフレ率の低下傾向を考慮すると、名目の政策金利(現在24.00%)をこのまま高水準で維持すれば、実質金利はどんどん高くなるため、インフレ低下に合わせ利下げが必要」との認識を示している。
最新のトルコのインフレ率は、トルコ統計局が今月3日発表した6月CPI(消費者物価指数、03年=100)によると、前年比15.72%上昇と、前月(5月)18.71%上昇や4月の同19.5%上昇、また、市場予想の15.78%上昇も下回り、3カ月連続で伸びが鈍化。伸び率は2月の19.67%上昇以降、5カ月連続で20%上昇を下回っており、インフレが急加速する前の18年6月(15.39%上昇)以来1年ぶりの低い伸びに戻っている。
政府が18年9月に発表した中長期のインフレ見通しは、19年が15.9%上昇、20年は9.8%上昇、21年は6%上昇と予想。一方、トルコ中銀は4月30日に発表した最新の四半期インフレ報告書で、19年末時点のインフレ率は中心値で14.6%上昇(レンジ予想は11.9%−17.3%上昇)、20年末は同8.2%上昇(同5.1−11.3%上昇)、21年末は5.4%上昇と、政府予想よりかなり低めに予想している。
また、トルコ経済の現状と見通しについては、トルコ統計局が5月31日に発表した1−3月期GDP(国内総生産)伸び率は季節調整済みで前期比1.3%増と、前期の同2.4%減から増加に転じ、リセッション(景気後退)から脱却したが、前年比は2.6%減となっている。また、欧州復興開発銀行(EBRD)が5月7日に発表した最新の域内経済予測でもトルコの19年GDP伸び率は約1%減と、18年の2.6%増からマイナス成長に転落する見通し。
トルコ統計局とトルコ中銀が23日に発表した最新の7月消費者信頼感指数も前月比2%低下の56.5と6月の57.6を下回り、2月(57.8)以来5カ月ぶりの低水準となった。同指数は5月に55.3と、04年の統計開始以降で過去最低を記録。6月は改善したが、その後は低迷が続いている。このため、景気回復に重点を置くエルドアン大統領は中銀が政策金利を高水準で維持し、金融引き締めスタンスを続けていることに強い不満を示している。
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提供:モーニングスター社




