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新興国ニュース

<新興国eye>カンボジア国立銀行、銀行監督年次報告書2018を発表

2019-07-05 11:54:00.0

 カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、「銀行監督報告書2018」を発表しました。この報告書は年1回発表されますが、カンボジアの銀行セクターについて詳細なデータも含んでおり、大変参考になります。

 18年もカンボジア経済の好調の波に乗り、カンボジアの銀行セクターは引き続き順調に成長しました。18年末の商業銀行43行および特殊銀行14行の総資産は、17年末から20.9%増加して139.7兆リエル(約3兆7300億円)に達しました。18年末の貸付残高は、前年比23.1%増の81.7兆リエル(約2兆1900億円)となりました。預金残高も、前年比27.3%増の88.7兆リエル(約2兆3700億円)となっています。

 貸付先をセクター別シェアで見ると、小売16.1%、卸売11.4%、農林水産業8.9%、その他サービス6.8%、製造業5.4%など、実業向けが中心となっています。不動産セクター向けは、建設9.2%、住宅(個人向け)10.1%、不動産7.3%となっています。

 商業銀行・特殊銀行の平均不良債権比率は、17年末の2.4%から若干減少して18年末は2.2%となっており、引き続き問題ない水準にあります。

 NBCでは、現在の銀行セクターの発展度合いに即した金融システム、国際的監督基準等に配慮しつつ、効果的な銀行監督を強化したいとしています。今後の課題として、会計基準関連の強化、技術的リスクの監理強化、カンボジア信用機構(CBC)による企業与信情報管理、金融包摂の促進のための国家金融包摂戦略の推進、仮想通貨対策等の消費者保護拡充、預金保護スキームの開発、国際的協力も含めて銀行監督能力の向上等にも取り組んでいくとしています。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社