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<新興国eye>タイ中銀、予想通り政策金利据え置き―全員一致で
2019-06-27 14:02:00.0
タイ中央銀行は26日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を全員一致で1.75%に据え置くことを決めた。市場予想通りだった。
中銀は15年4月まで2会合連続で利下げしたあと、同6月から据え置きに転じ、18年11月まで28会合連続で現状維持を決めた。同年12月に11年以来7年ぶりに利上げに踏み切ったが、19年2月会合で現状維持(4対2の賛成多数)を決めた。このときは2委員が0.25ポイントの利上げを主張したが、3月と前回5月会合では全員一致の現状維持となった。全員一致による現状維持はこれで4会合連続となる。
中銀は会合後に発表した声明文で、現状維持を決めたことについて、前回会合時と同様、「タイ経済の成長率は外需、特に米中貿易摩擦による輸出の低迷で予想より鈍化する見通しだ」とした上で、「現在の金融緩和政策スタンスは経済成長の持続に役立ち、物価目標の達成にとっても適切」との見解を示した。
一方、景気見通しについては、前回会合で使われた「今後、タイ経済は外需の鈍化にもかかわらず拡大が見込まれる」との文言を削除し、「今後、タイ経済は外需の鈍化により拡大ペースが緩やかになる」との文言を残し、景気後退懸念を強めた。また、「米中貿易摩擦や中国と先進国の景気減速の見通しが景気下ブレリスクになる」とし、「タイの内需に悪影響を与えるこれらの外部要因を注視していく」と述べている。
金融政策の見通しについては、「われわれは今後の経済成長やインフレ、金融安定の動向、それらの先行きに対するリスク、特に貿易摩擦による影響を引き続き注視し、適切な金融政策を決める」と述べたが、前回使われた「われわれは現在の金融緩和的な政策が依然適切」との文言を削除し、将来の利下げに含みを持たせた。市場の一部では今回の会合では0.25ポイントの利下げを決めるとの予想もあった。
インフレ見通しについては、「インフレ率は食品物価が上昇したが、全体的には従来の経済予測とほぼ一致し変わっていない。コアインフレ率もおおむね予測通り」とした。
為替相場については、「通貨バーツの価値がドル安の進行や外国からの短期資金の流入、国内要因によりやや速いペースで上昇している。タイ経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映していない可能性があり懸念している」とし、今後、為替相場と資金流入の動向を注視する考えを示した。
中銀は今回の会合で最新の経済予測を発表した。それによると、GDP(国内総生産)伸び率は19年が3.3%増(前回3月予測は3.8%増)、20年は3.7%増(同3.9%増)と、いずれも下方修正された。インフレ率(全体指数)は19年が1.0%上昇(同1.0%上昇)、20年が1%上昇(同1.1%上昇)と、20年が引き下げられた。コアインフレ率は19年が0.7%上昇(同0.8%上昇)、20年は0.9%上昇(同0.9%上昇)と、19年が引き下げられ、ディスインフレ(物価上昇率の鈍化)が一段と進む見通しだ。
次回会合は8月7日に開催される予定。
<関連銘柄>
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