新興国ニュース
<新興国eye>ブラジル中銀、全員一致で政策金利据え置きを決定―現状維持継続を示唆
2019-06-20 13:23:00.0
ブラジル中央銀行は19日の金融政策決定委員会で、政策金利(セリック)である翌日物金利誘導目標を過去最低水準の6.50%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。
中銀は18年5月、急激なレアル安が輸入物価を押し上げインフレを加速させるリスクが高まったとして、それまでの利下げ継続から現状維持に転換した。現状維持はこれで10会合連続となる。
中銀は政策決定後に発表した声明文で、現状維持を決めた理由について、前回5月会合時と同様、「われわれは基調インフレ率(コアインフレ率)が適切かつ好ましい水準で進んでいると判断している」とインフレが依然として抑制されていることを挙げた。
中期のインフレ見通しについては、前回会合時と同様、「経済の不活発による高水準のたるみ(生産設備や労働力などの余剰)がインフレ下ブレリスクとなる一方で、経済の改革や調整の継続期待が裏切られれば上ブレリスクとなる。また、新興国経済の先行き見通しが悪化すればこの上ブレリスクはさらに高まる」とし、その上で、今回の会合では「経済の改革や調整の継続期待が裏切られた場合の上ブレリスクが優勢になった」とした。ただ、「インフレの上ブレリスクと下ブレリスクの均衡がうまく進んでいる」とも付け加えている。
インフレの外部リスクについては、「(欧米などの)先進国の金融政策の見通しが(金融緩和方向に)変わったことから、外部リスクは低くなっている」とした。一方、中国の景気減速や米中貿易摩擦などの先行き不透明感によって、「世界景気の減速リスクは依然残っている」とも指摘している。
景気見通しについては、「最近の経済指標をみると、ここ数四半期、景気回復のプロセスが止まったことを示す。標準予測では景気回復のプロセスはこれから先、ゆっくりとしたペースで再開する」とし、前回会合時の「ブラジル経済は徐々にゆっくりとしたペースで回復している」との判断から後退した。
今後の金融政策については、前回会合時と同様に、「経済状況は景気刺激的な金融政策、つまり、(インフレなき経済成長が可能となるような)構造的な金利水準より低い政策金利を必要としている」との認識を示した。その上で、「経済予測の標準シナリオや(インフレの上ブレ・下ブレ)両リスクのバランスを考慮すると、政策金利を現在の水準で維持することが適切だと考える」と現状維持の継続に含みを残した。
次回の金融政策決定会合は7月30−31日に開かれる予定。
<関連銘柄>
ボベスパ<1325>、iSエマジン<1582>、上場MSエマ<1681>、
iS新興国<1362>、上場EM債<1566>
提供:モーニングスター社




