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新興国ニュース

<新興国eye>世銀、半期経済報告を発表―カンボジアは好調続く

2019-05-17 10:40:00.0

 世界銀行は4月24日、東アジア・大洋州地域半期経済報告(2019年春)を発表しました。この報告書は年2回、春と秋に発行されています。

 カンボジアの18年の成長率についてはこれまでの予測値7.0%から7.5%に引き上げました。また、経済成長は引き続き好調が続くと予測しており、今後のGDP(国内総生産)成長率予測は、19年7.0%(前回6.8%)、20年6.9%(前回6.8%)、21年6.8%と見込んでいます。好調な対米輸出がカンボジア経済の予想以上の成長につながったと見ています。

 物価上昇率は、18年3.2%(前回と同じ)、19年3.3%(前回3.3%)、20年3.0%(前回3.0%)と、引き続き安定的と予測しています。経常収支の赤字(対GDP比)は、オートバイ等の内需向け輸入の伸びで18年は10.4%となったものの、好調な直接投資等で埋め合わせし、総合収支は黒字を続けています。このため、外貨準備は増加を続けており、18年末時点で101億ドル(輸出の6カ月分)と非常に安定的な水準です。対外債務についても、引き続き「低リスク国(青信号)」に分類しています。

 今後のリスクとしては、EU(欧州連合)の特恵関税制度見直し、中国経済の予想以上の落ち込みを挙げています。

 今後の課題としては、マクロ経済のリスク対応力強化のための金融セクターの健全性強化、特に不動産向け融資の規制を検討することが必要としています。また、競争力強化も重要であり、電力料金やロジスティクス費用の削減等の投資環境整備が欠かせないとしています。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社