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<新興国eye>JICAがカンボジア・シアヌークビル港湾公社の株式を阪神国際港湾に譲渡
2019-01-18 11:07:00.0
18年12月26日、JICA(国際協力機構)は阪神国際港湾(神戸市中央区)に対し、シハヌークビル港湾公社の保有株式を一部譲渡したと発表しました。
カンボジアで唯一の大水深港であるシハヌークビル港は、日本が長年支援してきた港です。
JICAは、同国の内戦終結後初となる有償資金協力案件として1999年に「シハヌークビル港緊急リハビリ事業」に円借款を供与したことを機に、円借款を中心として、同港のインフラ整備および運営能力強化を継続的に支援してきました。
2017年6月、シハヌークビル港湾公社がカンボジア証券取引所に上場した際には、JICAは新規公開株式のうち戦略投資家への割当分を取得し、JICA推薦の非執行取締役を派遣するなど、経営面の関与も通じて同港への支援を一層強化しています。
今回、JICAは保有株13.5%のうち2.5%を相対取引で売却しました。売却額は約5億円とのことです。
国土交通省もプレス発表を行い、本件が18年8月31日に施行された「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律」に基づき、法律の対象法人が出資した第1号案件となるとしています。
この発表を受けて、シアヌークビル港湾公社の株価は急騰し、年明けも騰勢を強めています。ちなみに、17年のIPO時の公募価格5040リエルに対し、19年1月15日現在で、1万2100リエルと2倍以上となっています。
【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。
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