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新興国ニュース

<新興国eye>ハンガリー中銀、政策金利据え置き―29会合連続

2018-10-17 17:27:00.0

 ハンガリー中央銀行は16日の金融理事会で、市場の予想通り、主要政策金利である3カ月物固定預金金利を過去最低の0.90%のまま据え置いた。

 中銀は16年3月に9カ月ぶりに利下げに踏み切り、それ以降、同5月会合まで3会合連続で利下げを実施したが、同6月会合から据え置きに転じた。今回で29会合連続の現状維持となる。

 また、ベース金利(3カ月物固定預金金利)以外の金利ターゲットについても翌日物預金金利はマイナス0.15%、翌日物有担保貸出金利も0.90%、7日物有担保貸出金利も0.90%と、いずれも現状通り据え置いた。

 中銀は金融政策決定会合後に発表した声明文で、景気の見通しについて、前回9月会合時と同様に、「ハンガリー経済は内需の拡大とともにGDP(国内総生産)は潜在産出量(長期間維持可能なGDPの最高水準)に近づいている」とした上で、「18年の経済成長率の見通しは4.4%増と、17年の成長率を上回る。その後は19年から伸びが徐々に減速する」と述べた。ただ、4−6月期GDP伸び率を前年比4.9%増と、前回会合時の同4.8%増から上方改定した。

 一方、インフレ率は、9月CPI(消費者物価指数)が前年比3.6%上昇と、8月の同3.4%上昇を上回り、コアインフレ率も2.4%上昇(8月は2.3%上昇)と、やや伸びが加速した。

 インフレ見通しについては、前回会合時とほぼ同様に、「インフレ率は秋口から9月の消費税率の引き上げや燃料、生鮮食品の物価上昇でインフレ上振れ圧力が高まるが、こうした消費税などの一時的な効果が薄れるにつれ、インフレ率は伸びが再び減速し、19年半ばから持続安定的に物価目標(3%上昇)を達成する」とした。

 その上で、今後の金融政策について、前回会合時と同様に、「物価目標を19年半ばから持続安定的に達成するためには金融緩和状態を維持することが必要だ」との文言を使い、当面、主要政策金利を維持する考えを示した。

 前回9月会合で、非伝統的な金融政策手段を12月末までに終了する方針を明らかにしたが、今回の会合でも金融政策の正常化を目指すため、「3カ月預金の受け入れ制度を今年末までに段階的に終了する」とし、また、「将来的には準備預金が主要な政策手段となる」とも述べ、750億フォリントの3カ月預金の受け入れ上限を年末までにゼロにする考えを改めて示した。また、中銀は前回会合時と同様、18年10−12月期の流動性を平均残高で少なくとも4000億−6000億フォリントとし、流動性の規模についても「12月末に見直す」との方針を維持した。

 さらに、9月会合で長期金利の先行きに影響を及ぼす変動金利と固定金利を交換する金利スワップ(IRS)の実施とMBS(不動産担保証券)の買い取りも12月末までに段階的に終了することも決め、このうち、MBSについては流通市場での買い取りを9月末に、起債市場での買い取りは12月末にそれぞれ終了するとしたが、今回の会合でもこの方針を維持した。金利スワップについては、前回会合で18年全体の金利スワップの上限を1兆1000億フォリントとすることを決めている。

 中銀のMBSの買い入れと金利スワップの実施は金融緩和が長短金利に及ぶことを目指すもので、金融政策の一環となっており、これらの非伝統的な手段はいずれも金融緩和を長期にわたって維持し金融市場の安定を一段と改善するのが狙い。17年11月会合で、金融緩和を長期にわたって継続するため、(1)変動金利と固定金利を交換する金利スワップ(IRS)措置として、18年1−3月期に3000億フォリントを上限とした5年物と10年物の金利スワップを導入する(2)残存期間3年以上のMBSを金融機関から買い入れる―という2つの非伝統的な手段を18年から導入すると発表し、1月以降継続している。

 また、9月会合で、中小企業向けの長期固定金利の貸し出し規模を適切な水準に戻すため、過去に13年6月から17年3月まで中小企業向け融資拡大を狙って導入した「成長スキーム基金(FGS)」の改訂版を19年初めから再導入することも決めたが、今回の会合でもこの方針は変わっていない。同基金の規模は1兆フォリントとなっている。

 次回会合は11月20日に開かれる予定。

<関連銘柄>
iS新興国<1362>、上場EM債<1566>
提供:モーニングスター社