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新興国ニュース

<新興国eye>タイ中銀、賛成多数で政策金利を据え置き―2人の委員が利上げ主張

2018-09-20 11:16:00.0

 タイ中央銀行は19日の金融政策委員会で、政策金利である翌日物レポ金利を5対2の賛成多数で1.50%のまま維持することを決めた。市場の予想通りだった。

 中銀は15年4月会合まで2会合連続で利下げしたあと、同6月から据え置きに転じており、これで27会合連続の現状維持となる。

 中銀は金融政策決定会合後に発表した声明文で、政策金利を据え置いたことについて、前回会合時とほぼ同様に、「現在の金融緩和の政策スタンスは経済成長を持続させ、また、インフレ率の物価目標(1−4%上昇)達成を考慮した場合、適切と判断し、多くの委員が現状維持を支持した」とした。

 ただ、2人の委員が「タイ経済の成長の勢いはかなり強く、金融緩和を長期にわたって続ければ、家計や企業が金融環境は当面変わらないと信じ込む可能性がある。金融政策の調整の余地を作るため、今回の会合で利上げすべき」と主張した。利上げについては、今年の3月と6月、前回8月の会合でも1人の委員が同じ理由で現状維持に反対し、0.25ポイントの小幅利上げを主張していた。

 景気見通しについて、前回と同様に、「タイ経済は引き続き拡大の勢いを強めている」としたが、今後の経済見通しについては、「インフレや内需の動向に加え、米国の対外貿易政策や貿易相手国による報復措置をめぐる先行き不透明感は景気下ブレリスクや地政学リスクがある」と述べ、外部環境の変動リスクがあることを指摘。その上で、「このため、中銀は金融政緩和を維持する必要があると判断した」と述べている。

 インフレ見通しについても前回会合時と同様、「インフレ率は物価目標に向かって従来の予想通りのペースで上昇していく」とした。ただ、コアインフレ率については、「従来予想よりもゆっくりとした上昇ペースになる」との文言が付け加えられており、インフレ加速懸念がやや和らいでいる。

 また、9月時点の最新経済見通しによると、18年のGDP(国内総生産)伸び率は4.4%増、19年は4.2%増と予想し、いずれも前回6月予想時点の予想を据え置いた。17年の成長率は3.9%増だった。インフレ率(全体指数)は18年が1.1%上昇(前回予想時も1.1%上昇)、19年は1.1%上昇(同1.2%上昇)となっており、18年は据え置いたが、19年は引き下げた。

 次回会合は11月14日に開催される予定。

<関連銘柄>
タイSET<1559>、iS新興国<1362>、アジア債券<1349>、上場EM債<1566>、上場MSエマ<1681>、アセアン50<2043>
提供:モーニングスター社