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<新興国eye>ハンガリー中銀、政策金利据え置き―不動産担保証券の買い取りなど年内終了へ
2018-09-19 11:02:00.0
ハンガリー国立銀行(中央銀行)は18日の金融理事会で、市場の予想通り、主要政策金利である3カ月物固定預金金利を過去最低の0.90%のまま据え置いた。
16年3月に9カ月ぶりの利下げに踏み切り、それ以降、同5月会合まで3会合連続で利下げを実施したが、同6月会合から据え置きに転じた。今回で28会合連続の現状維持となる。
また、ベース金利(3カ月物固定預金金利)以外の金利ターゲットについても翌日物預金金利はマイナス0.15%、翌日物有担保貸出金利も0.90%、7日物有担保貸出金利も0.90%と、いずれも現状通りとした。
理事会後に発表した声明文では、景気の見通しについて、前回8月会合時と同様に、「ハンガリー経済は内需の拡大とともにGDP(国内総生産)は潜在産出量(長期間維持可能なGDPの最高水準)の水準に近づいている」とした上で、「18年の経済成長率の見通しは4.4%増と、17年の成長率を上回る。その後は19年から伸びが徐々に減速する」と述べた。4−6月期GDP伸び率は前年比4.8%増と、前回会合時の同4.6%増から上方改定されている。
インフレ率は、8月CPI(消費者物価指数)が前年比3.4%上昇と、7月の同3.4%上昇と変わらなかった一方で、コアインフレ率が2.3%上昇(7月は2.5%上昇)となった。こうした中、中銀はインフレ見通しについて、前回会合時とほぼ同様に、「今後数カ月、インフレ率は9月からの消費税率の引き上げや燃料、生鮮食品の物価上昇でインフレ上ブレ圧力が高まるが、消費税などの一時的な効果が薄れるにつれ、インフレ率は伸びが再び減速し、19年半ばから持続安定的に物価目標(3%上昇)を達成する」とした。
今後の金融政策についても、前回会合時と同様に、「物価目標を19年半ばから持続安定的に達成するためには金融緩和状態を維持することが必要だ」との文言を使い、当面、主要政策金利を維持する考えを示した。
また、今回の会合では、非伝統的な金融政策手段を18年12月末までに終了することを決めた。その上で、当面、流動性を潤沢に供給するため、引き続き3カ月預金の受け入れ上限を最大750億フォリント(約303億円)、また、18年10−12月期の流動性を平均残高で少なくとも4000億−6000億フォリントとした。中銀は今後、「最大750億フォリントの3カ月預金の受け入れ上限を18年12月末までにゼロにする」とし、「少なくとも4000億−6000億フォリントとした流動性についても12月末に見直す」と述べている。
さらに、長期金利の先行きに影響を及ぼす変動金利と固定金利を交換する金利スワップの実施とMBS(不動産担保証券)の買い取りも18年12月末までに段階的に終了する。このうち、MBSについては流通市場での買い取りを今年9月末に、起債市場での買い取りは12月末にそれぞれ終了するとしている。金利スワップについては、18年全体の金利スワップの上限を1兆1000億フォリントとした。
中銀は17年11月会合で、金融緩和を長期にわたって継続するため、(1)変動金利と固定金利を交換する金利スワップ(IRS)措置として、18年1−3月期に3000億フォリントを上限とした5年物と10年物の金利スワップを導入する(2)残存期間3年以上のMBSを金融機関から買い入れる―という2つの非伝統的な手段を18年から導入すると発表し、1月以降継続している。
一方、中小企業向けの長期固定金利の貸し出し規模を適切な水準に戻すため、過去に13年6月から17年3月まで中小企業向け融資拡大を狙って導入した「成長スキーム基金(FGS)」の改訂版を19年初めから再導入することも決めた。同基金の規模は1兆フォリント。
中銀の次回会合は10月16日に開かれる予定。
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提供:モーニングスター社




