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新興国ニュース

<新興国eye>トルコリラ急反発も年初来40%安―不良債権拡大や金融ひっ迫懸念止まず

2018-08-15 11:04:00.0

 10日から週明け13日にかけて過去最安値を更新したトルコリラが14日、現地時間の午前の取引で急反発した。しかし、トルコ国内の銀行は週初時点で年初来40%もの急激なリラ安の煽りを受け不良債権が急増する恐れが出てきた。米経済専門チャンネルCNBC(電子版)などが伝えた。

 リラは現地時間午前11時50分時点で、1ドル=6.53リラと、13日に付けた過去最安値の7.2362リラから10%近く、ドルに対し上昇した。リラの急反発について、市場ではトルコ中銀が13日、リラと外貨の流動性を潤沢に供給する緊急対策を示したことから、中銀が主要政策金利の引き上げに踏み切らなくても金利誘導レンジ幅を狭めることで金利引き締めに向かう第一歩を踏み出したことや、中銀が資本規制などの強硬手段を打ち出さなかったことが好感されたものとみている。

 ただ、今回の急激なリラ安で、過去10年間の景気拡大期に貸し出しを増やした銀行は借り手の債務負担が急増し、融資が焦げ付く可能性が高まってきた。リラ安で景気が悪化し、借り手の債務返済が厳しくなる恐れがある他、多くの企業が外貨建て融資を受けているため、リラ安は債務負担増となる。今後、銀行の不良債権処理が大きな問題となる可能性がある。

 このため、政府や中銀はさらに大胆なリラ安阻止対策が必要になるとみられている。また、トルコの銀行は不良債権問題に加え、これまで貸し出しに必要な資金を国内預金に頼らず外貨調達に依存してきたため、急激なリラ安によって銀行自体も返済負担が急増し、債務の借り換えも一段と難しくなるリスクがある。

 この結果、トルコ経済は01年の国内金融危機の再燃にはならなくても、それに近い金融ひっ迫の状況が起こるとみる向きもある。

<関連銘柄>
iS新興国<1362>、上場MSエマ<1681>
提供:モーニングスター社