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<新興国eye>トルコ中銀、トルコリラ急落受け金融システムへの流動性供給対策を講じる
2018-08-14 10:56:00.0
トルコ中央銀行は13日、金融システムに潤沢な流動性を供給する措置を講じたことを明らかにした。先週末10日の外国為替市場で自国通貨トルコリラが対ドルで約20%急落(年初来で40%の下落)したため、これ以上のリラ安の進行を阻止し金融システムや経済全体への悪影響を回避することが目的。
中銀は公開市場操作(オペ)でリラや外貨の流動性を潤沢に供給することによって金融市場の安定を確保する一方で、外為市場対策として為替相場の動向を注視し必要に応じて市場介入するとした。中銀ではこれらの措置によってドル買い圧力を弱めリラ安を阻止したい考えだ。
中銀の主なリラの流動性対策は、
(1)中銀は当日物・翌日物の流動性供給ファシリティ(流動性供給枠)内で、銀行が必要とするすべての流動性供給に対応する
(2)中銀が銀行にリラ資金を供給するレポ取引で、銀行が差し入れる担保資産の掛け目(割引率)を引き上げる。それによってリラの流動性の供給量を全体で約38億リラ(約610億円)拡大させる
(3)リラ取引で担保として差し入れる外貨預金の上限を従来の72億ユーロから200億ユーロ(約2.5兆円)に引き上げる
(4)中核的な流動性供給手段である7日物レポ(売り戻し条件付買いオペ)など伝統的なレポ取引や譲渡性預金レポ取引の満期を最高で91日間に拡大する
(5)相当な資金調達が必要となる繁忙期には、1回以上のレポ取引で6−10日の満期での取引を可能にする―など。
また、外貨の流動性対策は、
(1)銀行は外貨預金を借り入れる場合、従来の1週間物に加え1カ月物を利用できる
(2)現在、銀行が保有できる外貨預金の上限は約500億ドル(約5.5兆円)となっているが、上限を拡大しその利用条件も緩和する
(3)為替相場の動向を注視し必要に応じて市場介入する―などとなっている。
さらに、中銀は市中銀行が中銀に預ける預金準備率についても自国通貨リラ建てはすべての預金で2.50ポイント、また、外国通貨建ては1−3年満期の預金をそれぞれ4.00ポイント引き下げた。また、リラ建て準備金の積み立てはドル以外にユーロの使用も認めるとしている。この他、100億リラと60億ドル、30億ドル相当の金の流動性を金融システムに供給するとしている。
しかし、中銀のこうしたリラ安阻止対策にもかかわらず、リラはアジア時間帯の13日午後の取引でドルに対し、一時1ドル=7.24リラと、過去最安値を更新した。その後、やや値を戻したが、6.9リラ台の安値水準で推移した。
<関連銘柄>
iS新興国<1362>、上場MSエマ<1681>
提供:モーニングスター社




