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<新興国eye>トルコ中銀、緊急会合で利上げを決定―トルコリラ急落に対処
2018-05-24 14:54:00.0
トルコ中央銀行は23日、自国通貨トルコリラの急激な下落で過去最安値を更新していることから、通貨防衛のため、緊急の金融政策決定会合を開き、4つの主要政策金利のうち、後期流動性貸出金利だけを13.50%から一気に3.00ポイント引き上げ16.50%とした。
他の3つの政策金利については、1週間物レポ金利は8.00%、金利誘導レンジの上限となる翌日物貸出金利も9.25%、下限の翌日物借入金利も7.25%と、いずれも現状通りとし高めの金利水準を維持した。
中銀は前回4月25日会合で後期流動性貸出金利を0.75ポイント引き上げたばかり。しかし、その後もトルコリラはドルやユーロなどの主要通貨に対し急激な下落が続いており、輸入物価が押し上げられインフレ上ブレ懸念が強まっている。このため、5月7日、中銀はリラの下落阻止を狙って、市中銀行が中銀に預ける外国通貨建ての預金準備率を従来の55%から45%に引き下げ、金融システムに約22億ドルの流動性資金を供給していた。
トルコリラは中銀の緊急利上げ前、1ドル=4.93リラと、過去最安値を更新していたが、利上げ直後は約2%高の4.57リラに急伸した。
中銀は、声明文で「現在のインフレ率とインフレ期待の水準は引き続き物価上ブレリスクとなっている」とした上で、「物価安定の目標を達成するため、引き続きあらゆる手段を講じる。金融引き締めはインフレ見通しがかなり改善するまで維持される」とインフレ加速によるトルコリラの下落を阻止するため、当分の間、金融引き締め政策を続ける考えを示した。
リラ急落の背景には5月3日に発表された同国の4月CPI(消費者物価指数)が前年比10.85%上昇(3月は同10.23%上昇)と加速し、インフレ率が一段と高水準になったことがある。インフレ圧力も依然強く、経常赤字も高水準となっているなど、同国のマクロ経済の悪化していることから投資家はリラ売りを強めているのが実情。また、リラ安で輸入物価が上昇するという悪循環が続いている。
次回会合は6月7日に開かれる予定。
<関連銘柄>
iS新興国<1362>、上場MSエマ<1681>
提供:モーニングスター社




