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新興国ニュース

<新興国eye>ロシア中銀、政策金利を据え置き―利下げの可能性やや後退

2018-05-01 10:22:00.0

 ロシア中央銀行は4月27日の理事会で、主要政策金利である資金供給のための1週間物入札レポ金利と資金吸収のための1週間物入札預金金利をいずれも現状通り7.25%に据え置くことを決めた。市場の大方の予想通りだった。

 中銀は17年3月会合で半年ぶりに利下げに踏み切り、同5月会合まで3会合連続で利下げを実施した。その後、同7月会合で現状維持を決め、インフレの動向やリスクを見極めていたが、足元でインフレ下ブレリスク(デフレ圧力)が強まったことから、同9月会合で4カ月ぶりに利下げを再開。それ以降、前回3月会合まで5会合連続で利下げを実施し、利下げ幅は計1.75ポイントに達していた。

 しかし、今回の会合では、ロシア中銀は声明文で、インフレ見通しについて、「インフレ率は低水準が続いているものの、4月は地政学的リスクを受けてルーブル安となった。これはCPI(消費者物価指数)が物価目標の4%上昇に向かって加速するペースを一段と強める要因になる」と述べ、ルーブル安によって輸入物価が押し上げられインフレ上ブレリスクを高めると判断し、引き締め状態の金融政策を据え置いたことを明らかにした。ロシアルーブルは同国が関与しているシリア内戦の激化や、米国が4月6日に新たな対ロ制裁を発動したことで地政学的リスクが高まり急落が続いている。

 インフレ下ブレ懸念があるとして景気刺激の利下げを決めた前回3月会合とは様変わりとなった。3月のCPIは年率2.4%上昇だったが、今回の会合では、「4月は2.3−2.5%上昇になる」と予想。インフレが加速する可能性を示した。

 ただ、「ルーブル安はインフレ率が物価目標を超えるほどのリスクにはならない」とした上で、「18年のインフレ率は3−4%上昇となり、19年は4%上昇に近い状況が続く」と前回会合時の見通しを変えていない。

 また、前回、追加利下げを決めたものの、それでもまだ主要政策金利の7.25%は過去の歴史的な水準に比べて高く、金融引き締め状態となっていることから、「こうした金融環境の中、ロシア中銀は引き続き利下げを継続する。18年中に中立的な金融政策にシフトしていくプロセスを完了する可能性がある」と18年末まで利下げを継続する考えを示していた。この点については、今回も、「18年中に中立的な金融政策になる」との見方を維持した。

 ただ、今後の金融政策の見通しについては、「正常な金融環境に戻すための主要政策金利の引き下げの可能性は若干低下した」との認識を初めて示した。また、インフレ圧力を高めることなく安定成長を可能にする短期金利の水準で金融政策が目指すべきとする、中立金利(均衡金利)の水準についても、「ロシアのカントリーリスクプレミアム(国家リスクに対し追加的に求められる上乗せ金利)が上昇し、先進国が金融引き締めに動いていることを考慮すると、6−7%のレンジの上限寄りの水準に高まった」とし、ロシア中銀が目指す金利水準が7%近辺であることを強調した。

 景気見通しについては、「18年1−3月期GDP(国内総生産)伸び率は1.3−1.5%増となり、また、18年全体では1.5−2%増になる」との見方を示した。

 次回の金融政策決定会合は6月15日に開催される予定。

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提供:モーニングスター社