youtube fund_beginer fund_search fund_look

新興国ニュース

<新興国eye>アジア経済見通し2018年版発表、カンボジア経済は好調続く

2018-04-27 12:11:00.0

 アジア開発銀行(ADB)は、4月11日に「アジア経済見通し2018年版」を発表しました。

 カンボジア経済は引き続き順調に成長するものと見られ、18年のGDP(国内総生産)成長率は7.0%(前回予測7.1%)、19年7.0%と予測されています。世界経済の好調に支えられた輸出の順調な増加、好調な海外直接投資、順調な観光客数、国内需要の増加等により、18年のカンボジア経済は、引き続き好調を維持するものと見られます。

 輸出の主力である縫製品の伸び率は若干鈍化するものの、日系企業等による電子部品・自動車部品、自転車、精米、ゴム等が順調に伸びると予測しています。最低賃金の上昇等による国際競争力の弱まりが懸念されますが、第二次産業は9.6%成長するものと見られます。第三次産業は、好調な観光に支えられて7.1%、第一次産業は1.8%と予測されます。

 物価上昇率は、18年3.2%(前回3.2%)、19年3.5%と、当面は安定的に推移するものと予測されています。

 18年の経常収支の赤字は対GDP比で11.1%と17年の10.9%から若干悪化する予測ですが、海外直接投資等によって埋め合わされ、外貨準備は17年末時点で88億ドル、輸入の6カ月分以上と十分なレベルにあり、18年末時点では100億ドルに達する見込みです。

 リスクとしては、対外要因は、米国金利の上昇、国際金融市場の動揺、石油価格の予想外の上昇等を挙げています。国内要因としては、7月に迫った国政選挙を挙げています。政策課題としては、最低賃金の上昇が輸出競争力に影響を与えつつあるため、様々な手続き等のビジネスコストを引き下げる努力が必要としています。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

◎当該記事は外部執筆者により作成されたものです。記事は執筆者が信頼できると判断したデータなどにより作成いたしましたが、その正確性などについて保証するものではありません。

提供:モーニングスター社