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新興国ニュース

<新興国eye>IMF、カンボジアへ経済ミッションを派遣

2018-03-30 09:20:00.0

 3月17日、IMF(国際通貨基金)は、12日から16日までカンボジアに派遣していたスタッフミッションの結果を発表しました。ミッションは、関係省庁、中央銀行、民間等からのヒアリングを実施しました。結論のポイントは、以下の通りです。

 まず、成長率については、高めの公共支出、好調な建設、観光に支えられて、引き続き7%程度を維持するものと見ています。物価上昇率は、18年1月には対前年同月比2.0%に低下しています。経常収支は概ね安定的で対GDP比8.4%の赤字に留まっており、外貨準備は18年1月には89億ドル(約9300憶円)に達しています。このように、カンボジア経済の見通しは順調です。

 リスクとしては、金融の脆弱性や海外要因もありますが、政治の不透明性が消費者心理・投資家心理に悪影響を与えることが懸念されています。一方、世界経済の好調が、輸出や観光に予想以上の好影響を与える可能性もあるとしています。

 18年1月時点の銀行貸付の伸び率は17.2%にまで下がってきましたが、不動産・建設向けの貸付の伸び率が高いことに懸念があります。ただ、この点については、最近中央銀行等が様々な金融規制を導入していることを評価しています。

 財政赤字については、歳入増もあり、17年は対GDP比2.6%にとどまっています。対外債務も66億7100万ドル(約7000憶円)で、対GDP比約30%という低いレベルにあります。18年の財政赤字は拡大するものと見られており、中期的な予算枠組みの必要性を指摘しています。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin−Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社